国土交通省が地方自治体の入札契約制度見直しを支援する「入札契約改善推進事業」に、神奈川県内2市町の3事業が選ばれた。愛川町の「施工時期等の平準化検討事業」と「地域の担い手確保対策検討事業」、横須賀市の「こども園整備事業」がその対象。同省では、多様な入札契約方式の導入・活用などを支援する各事業者の公募手続きを開始。8月上旬をめどに選定し、同月中旬から両市町に派遣する方針だ。
入札契約改善推進事業は、2017年度まで実施していた「多様な入札契約方式モデル事業」の対象を施工時期の平準化をはじめとする入札契約制度全般に拡大した。
愛川町は、施工時期の平準化と地元建設業の育成の2事業で支援を受ける。同町は、地元建設業の経営健全化や労働環境の改善、不調不落の抑制を図るため、施工時期の平準化と適切な工期設定に取り組む方針だが、そのノウハウがない。国交省の支援を受け、債務負担行為の起債のノウハウなどを発注事務処理要領にまとめる見通しだ。
また、地域の防災力を高めるため、災害協定を締結している地元業者の育成方法も検討。現在は実施していない総合評価方式の導入、指名基準の見直しなども発注事務処理要領に記載し、地域貢献度の高い地元業者へのインセンティブを高める。
一方、横須賀市は、既存保育園と子育て支援拠点を統合した「こども園整備事業」で、CM方式などの導入を検討する。
老朽化した上町保育園と鶴が丘保育園を統合し、横須賀中央地区(新港町1ノ3の市有地)に子育て支援機能を併せ持つ拠点施設「(仮称)中央こども園」を整備するもので、市は設計・施工の一括発注を想定している。
18年度に地質調査、測量などを行い、19年度以降の設計、工事に備える。22年度の開園を目指すという。
提供:建通新聞社