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建通新聞社(神奈川)
2018/07/05

【神奈川】県 18年度末に計画策定 砂防施設の長寿命化

 神奈川県県土整備局は、「砂防関係施設長寿命化計画」の策定作業に着手する。砂防堰堤をはじめとする砂防施設の他、地すべり防止施設、急傾斜地崩壊防止施設を対象に、2019年度以降の年次計画、対策工法などを盛り込んだ内容とする考え。計画策定に向けた検討業務の委託手続きを7月に開始する方針で、現在、歩掛の見積もり公募を進めている。18年度末の計画策定を目指す。
 県内には砂防堰堤や床固工などの砂防施設が3252、地すべり防止施設が660程度ある(急傾斜地崩壊防止施設は未集計)。砂防堰堤の半数近くは建設から50年が経過している。また、八段堰堤(伊勢原市)や猿渡堰堤(秦野市)など8基が歴史的砂防施設として有形登録文化財に指定されている(17年1月1日現在)。
 県土整備局では管理施設の状況を把握するため、目視を中心とした現地での調査点検を15年度にスタートし、17年度末までにクラックの発生や基礎部分の露出などの状況確認を終えている。17年度はこの他、アジア航測神奈川支店(川崎市麻生区)に業務を委託し、点検結果のデータベース化や一部施設の耐震調査などを行った。
 18年度に委託する策定業務では、各種施設の健全度を把握し、長期にわたって機能と性能を維持・確保するため、「予防保全型維持管理」による計画案の作成を目指す。
 具体的には、17年度までに行った点検の結果を踏まえて健全度を整理する。これに加え、修繕・改築・更新の優先順位、経過観察方法、対策工法、年次計画、計画期間、今後の課題などを検討することにしている。このうち年次計画については、概略の数量、工期、工費などを把握した上で策定する。
 現在実施している歩掛の見積もり公募手続きは、7月5日を見積書の提出期限としている。7月下旬の開始が見込まれる、委託業務の入札に際しては、見積書の提出が参加要件の一つとなる。

提供:建通新聞社