京都市は4日、第1回「京都創生総合戦略・レジリエンス・SDGs」推進本部会議(本部長・門川大作市長)を開催。レジリエンス戦略の年内策定に向け、今後の検討の進め方などを確認した。
門川市長は「人口減少をレジリエンスの視点でも捉え直したい。また持続可能な社会を築くSDGsの取り組みと融合させる。その根底に文化庁の京都移転もある」と述べ、市民へのわかりやすい情報発信、当事者意識を持つこと、スピード感を持って取り組むことの3点を市幹部に求めた。
戦略顧問の藤田裕之レジリエント・シティ京都市統括監は「100回以上説明会等を行い、レジリエントの考え方は浸透しつつある。問題意識の共有が重要」などと述べた。
都市のレジリエンスについては「平常時の予防・強化力、危機発生時の危機対応力、危機からの創造的再生力を合わせた都市の能力」と定義づけ。今後の具体的な取組の検討では、京都のレジリエンスの源泉は地域力と市民力とし、最大の強みとして重視。@地域での市民主体の取組や市民・行政協働の取組の推進A市民の価値観やライフスタイルの転換による人間力の向上と発揮B持続可能な社会を構築する担い手の育成につながる取組を検討する。
自然災害等の危機は常に潜在し対応が求められる一方、人口減少や少子高齢化に加え、空家の問題や都市の財政力の問題についても都市の持続可能性を脅かす危機として、改めてレジリエンスの視点で捉え直し、取組の方策等を検討する。
今後、7月〜9月は関係各局区照会・ヒアリング(レジリエンスの視点で主な既存施策・事業の融合や見直し、新規事業等を検討)や外部関係者等ワーキングなどレジリエンス戦略の素案の検討・作成作業を進める。10月頃に素案をまとめ市会に報告する。市民等から意見を聴くパブリックコメント等を経て、年内の策定を目指す。