建通新聞社
2018/07/04
【大阪】淀川橋梁改築へ563億 阪神ら3者協定
阪神電気鉄道、国土交通省近畿地方整備局、大阪市の3者は共同事業者として、阪神なんば線淀川橋梁の改築に当たり、6月29日付で基本協定を締結した。10月にも準備工事に着手し、2032年度までの15年間で同橋梁を架け替える計画だ。現在、阪神電気鉄道が施工者の選定を進めている。協定金額は約563億円。
施工者は、本体下部工(準備工事含む土木部)を数工区に分ける形で、工区ごとに決める。下部工事に続く上部工事、両岸の陸上擦り付け部に関わる大半の工事は、阪神電気鉄道が順次発注していくことになる。
計画区間は、右岸側・淀川北岸線付近(大阪市西淀川区大和田6丁目)〜左岸側・正蓮寺川付近(此花区伝法4丁目)に至る延長2・4`。現橋梁の桁下は、計画高潮位より0・8bほど低い位置にあり、下流側に嵩上げ(桁下高約7b)する形で架け替える。淀川渡河部と両岸の陸上擦り付け部(右岸側1000b=市施行の連続立体交差事業、左岸側490b)を併せた延長2・4`区間が改築区間となる。右岸側には福駅、左岸側に伝法駅があり、架け替えに併せて駅舎を改築することになる。
新橋梁は、11径間によるトラス橋を想定。両サイドは単純桁とし堤防を超える。詳細設計は日本交通技術(大阪市西区)が担当した。
同橋梁は大正時代に架設。淀川下流部で最も桁下が低く、改築に向け00年に淀川特定構造物改築事業として採択されたが、関係機関との調整などに時間を要し、ようやく着工する。
協定金額の主な負担内訳は、国交省が470億円(河川事業分)、大阪市が60億円、阪神電気鉄道が30億円。
事業の本格化へは、円滑で安全な工事の進捗を目的に、大阪府を加えた4者で事業調整協議会を設置。7月2日には第2回会合を開催。基本協定を締結したことの報告や今後の進め方について話し合った。