徳島県は、「県治水および利水等流域における水管理条例」(2017年4月施行)に基づき、本年度内の計画策定を目指している「とくしま流域水管理計画」について、計画方針(案)をまとめた。水管理の羅針盤となるよう、計画策定に当たり、目指すべき方向性を示したもの。今後、県民からの意見を踏まえ(住民懇談会やパブリックコメントなど)決定し、徳島ならではの水管理計画(案)を作成する。
水管理計画では、県全域を対象として、おおむね30年後の「水管理の将来像」を明示し、さまざまな施策を、県民、事業者、教育機関、行政(国、県、市町村)などが連携して進め、プランごとに施策を束ねた「流域水管理プラン」として提示する。川上から川下、地表水と地下水を結ぶ広がりをもった流域単位で、県を挙げて取り組む「徳島ならでは」の水管理の羅針盤とする。
まとめられた計画方針(案)は、@計画の基本的事項(計画策定の趣旨や期間)A将来展望B流域水管理プランC計画の推進方針−について整理。計画期間とするおおむね30年後の流域の将来像を「永久(とわ)に続く、夢と希望が膨らむ『OUR(あわ)の水』社会」とし、この「OUR(あわ)の水」を、「まちを創る」「人を育てる」「活力を生み出す」の三つの視点に基づき、水管理条例で定めた「治水」「利水」「水環境および環境」「災害対応」「水教育」の五つの柱ごとに定めた「流域水管理プラン」を基にさまざまな施策を展開し、流域づくりを推進する。
計画では各流域ごとの水管理計画(個別計画)も策定する。流域の区分は吉野川上流域、吉野川下流域、那賀川流域、勝浦川流域、海部川・宍喰川流域、その他重要河川の流域とする。計画期間を10年間とし、5年目に中間評価や計画見直しを行う。施策ごとに管理目標を設定し、PCDAサイクルに基づき進捗管理を行うことにしている。
提供:建通新聞社