北海道建設新聞社
2018/07/03
【北海道】函館市の棒二森屋が19年1月閉店 跡地に複合施設計画
中合(本社・福島市)は6月29日、JR函館駅前の棒二森屋店の営業を2019年1月31日で終了すると発表した。地域に親しまれている老舗百貨店が80年以上の歴史に幕を下ろす。函館市と親会社のイオンが協定を結ぶなど、解体後の跡地整備・活用に向けた動きが活発化。マンション棟とホテル棟、低層階の商業・公益ゾーンで構成する複合施設を基本としている。
若松町17の12にある棒二森屋は、1936年の開業。82年に隣接地に建てたアネックス館との2館で構成している。本館は地下2地上10階、延べ2万7241m²、アネックス館は地下1地上8階、延べ1万1775m²の規模。売り場(店舗)面積は、本館が約1万2600m²、アネックス館が約6600m²となっている。
中合は閉店理由について、売り上げの伸び悩みと建物の耐震不足を挙げた。これを受け、市は庁内関係部局で構成連絡会議を設けるほか、従業員の雇用やテナントの移転などについて、関係機関と連携・協力する。
イオンは本館跡地にマンションとスーパー、アネックス館跡地にホテルの建設を構想。地権者への説明などを進めていて、28日には市とイオンで跡地整備・活用に関する協定書を締結した。
施行区域は両建物の敷地を含む2街区で、2棟の複合施設が基本。立体駐車場の建物は継続使用する。イオンは事業計画の策定に主体的に関与し、ホテル・マンション事業者の誘致、イオングループ各社で商業ゾーンを総合的に賃借する考えだ。
市は関係者との協議への参加や支援、場合によって考えられる補助金の確保を含む他の行政機関などとの協議・調整に取り組む。