東京都都市整備局は「都営多摩ニュータウン和田・東寺方・愛宕団地建替基本計画(第二期)策定業務」をユーマック(台東区)に委託した。建物や設備の老朽化が著しい3団地では、段階的な建て替えの実施に先立ち、第1期事業として別地に従前居住者の移転先ともなる住宅の建設を進める計画で、この進展を踏まえつつ和田団地と愛宕団地の一部区域で第2期事業を実施する考え。土地利用計画など設計の前提となる条件を整理した上で、住宅や公共施設の配置、規模、移転計画などを検討し、それぞれの施設の緒元や住戸型別供給割合、事業スケジュールなどを年度内にまとめる。
建て替えの対象は▽和田団地(多摩市和田3ノ1他、敷地約4・9f)▽東寺方団地(多摩市東寺方3ノ1他、敷地約1・9f)▽愛宕団地(多摩市愛宕1ノ3他、敷地約8・3f)―の3団地。
1970年に完成した和田団地は鉄筋コンクリート造5階建て15棟(620戸)で構成。東寺方団地も70年完成で、鉄筋コンクリート造5階建ての住棟6棟(230戸)がある。愛宕団地は70年、90年、98年、99年に建設した住棟があり、構造は鉄筋コンクリート造と鉄骨鉄筋コンクリート造で、5〜11階建ての18棟(1048戸)で構成。高齢者施設やコミュニティーセンター、学童保育所、保育所を併設している。愛宕団地の一部を除き、建物や設備が老朽化し手狭になっているため建て替える。
これに先立ち、従前居住者の移転先としての活用も視野に、更地となっている都有地(多摩市中沢1ノ12ノ2)に鉄筋コンクリート造で102戸の規模の住宅を「中沢団地」として新築、20年度に完成させる計画。
この事業の進展を視野に、第2期として実施する建て替えの内容として、住宅や公共施設の配置・規模・移転計画などを検討し、それぞれの施設の緒元や住戸型別供給割合、事業スケジュールなどを固めていく。
提供:建通新聞社