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北陸工業新聞社
2018/06/29

【石川】9月にも橋台(A1)を発注へ/加賀市が松島橋架け替え/外観は長流亭と調和 

 加賀市は、市道A第60号線松島橋の架け替えについて、左岸側の橋台(A1)を9月にも発注したい考えだ。右岸側の橋台(A2)工事用の道路に関する仮設工事も進めていく。
 旧大聖寺川に架かる松島橋(大聖寺上福田町地内)は1956(昭和31)年に建設され、築後60年超が経過。老朽化が進んでいる。橋長は34・8メートル。幅員は3・1メートルと狭く、車のすれ違いができない状態だ。
 同橋梁は周辺住民の生活道路や避難経路のほか、近接する錦城保育園の園児の通学路にもなっているため、利用者の安全対策も考慮し、現在地から上流(南側)にある重要文化財「長流亭」の方向に15メートル程度ずらした場所で架け替える。
 新たな橋梁については延長約42メートル、幅員6メートル規模で整備する。1径間で構造は、高強度繊維補強モルタルを使用したプレストレストコンクリートとなる。高欄は格子の形をしており、地域固有の赤瓦のカラーを採用。長流亭と調和するような和の趣のある外観デザインとなっている。通行者の足元を照らすLED照明も設置する。
 詳細設計は日本海コンサルタント。当初予算に4720万円を計上している。橋脚をなくすことで工期を短縮し、供用時期は当初計画から1年前倒しした21年度を目指す。現橋は撤去する。
 同河川では屋形舟を運航しており、桜や紅葉など季節の移ろいを感じることができることから、同橋梁については、城下町の風情や景観を楽しめるような新たな観光資源にしたい考えだ。

hokuriku