北海道建設新聞社
2018/06/29
【北海道】複合市街地形成へ 新さっぽろ駅周辺地区計画概要明らかに
民間の大規模再開発が計画されている新さっぽろ駅周辺地区で、札幌市が設定を目指す36・6haを対象とした地区計画の概要が明らかになった。副都心に商業・業務、宿泊、医療、教育など多様な都市機能集積を図り、質の高い複合市街地の形成を目標とする。7月26日の都市計画審議会で事前説明を経て、9月中旬の諮問、10月中旬の告示を目指す。
市住団地跡地などを対象とした同再開発事業は、G街区に大学と産学連携施設、I街区に商業、ホテル、集合住宅、医療施設を導入。G街区は2021年春、I街区は22年度の開業を予定する。
学校法人札幌学院大学と、恵庭市の産業技術学園が参入するG街区は、教育・地域交流複合地区として1・6haを設定。屋内施設と一体的に機能する広場や歩行者空間、歩道沿い空地などを設けるとした。
I街区は、大和リースや医療法人新さっぽろ脳神経外科病院などが参入する。中央を南北にかけて走る新設道路から見て、左側の北にホテル、商業施設、立体駐車場が入る商業・業務地区は1・6ha、その南側に位置する集合住宅地区は0・5haをそれぞれ設定。
一方、道路右側の北側に新札幌センタービルが立地する医療・業務B地区は0・2ha、南側で医療施設4棟を建設する同A地区は1・8haとした。
街区内では、各施設の回遊性向上やJR新札幌駅へのアクセス向上として空中歩廊や公共駐輪場、地域住民の憩いの場となる広場の整備を挙げた。
医療・業務B地区は、同地区再開発エリア外だが、隣接地として今後のまちづくりの方向性を共有するため、計画に盛り込んだ。ただ容積率の最低限度などは定めず、住宅や倉庫などの一定建築物は認めないこととした。