日本工業経済新聞社(山梨)
2018/06/27
【山梨】県の予算執行上半期8割目標に 繰越300億余も6割契約済み
県は本年度の公共事業予算について、上半期の目標として8割をめどに執行していく方針。22日に開かれた県議会6月定例会で後藤斎知事が代表質問の答弁のなかで言及した。
自民党誠心会を代表して登壇した皆川巖議員は、公共事業予算の執行について質問。後藤斎知事は「本年度の当初予算は重点投資枠を拡大。公共事業予算については国に働きかけをし60億円余の配分を受けた。増額分を今回(6月)補正予算として計上し、当初予算と合わせて上半期8割程度を目標に前倒して実施する」との方針を示し、具体的に「新山梨環状道路東部区間の新たな工事箇所、市川三郷富士川線の富士川橋早期着手」を挙げて事業進捗を図るとした。
また「前倒し執行で施工時期の平準化が図られ、建設業の担い手確保にも資する」とも述べ、地域の建設業者の受注確保にも配慮しながら、社会資本整備を積極的に進める姿勢を見せた。
皆川議員は再質問で公共事業の繰り越しが多いと指摘。これに対して県土整備部の垣下禎裕部長は「執行に当たっては年間を通じて偏りがあったため建設業には大きな課題となっていた。切れ目なく工事が実施できるよう、繰越や債務負担を活用して平準化に努めている。従って300億円余繰り越しのうちの多くは年度を跨いでの工事で契約済み。残りも当初予算との一体的執行に取り組む」と答弁。繰り越しのうち6割ほどが契約済みで、残る未契約4割のほとんどが2月補正で計上したものである点を付け加えた。