愛知県農林水産部は、土・日曜日、祝日を休工とする、「完全週休2日制を促進する工事」を試行することを決めた。7月1日以降、各農林水産事務所が、農地・林務関係それぞれ1件ずつ以上を試行工事として発注。受注者が週休2日制に取り組むことを希望する場合に、完全週休2日制工事となる。
対象となる工事は、農林水産部が発注する一般土木工事。2018年度は、各農林水産事務所が農地関係の工事と林務関係の工事でそれぞれ1件以上を試行工事とする。対象となった工事は、特別仕様書などに試行工事であることを明示。それらの工事の受注者が週休2日制に取り組むことを希望する場合に完全週休2日制工事が成立することとなる。
休工とするのは、原則として土・日曜日と祝日。対象となる期間は契約締結の翌日から工事完了日までだが、準備・後片付け期間などは対象期間から除く。
土・日休みとした週間数の割合を90%以上達成した場合、工事成績評定の「地域への貢献など」の「その他」の項目で評価する。90%を下回った場合の減点はない。
一方、間接工事費の補正については、休工の曜日・理由に関わらず、休工日数の割合が7分の2以上となった場合が対象となる。補正係数は共通仮設費が1・02、現場管理費が1・04。労務費と機械経費(賃料)に対する補正はない。
今回の試行は、農林水産省が17年度から国営土地改良事業で土日完全休工を促進するモデル工事を実施していることを受けた対応。労働環境を改善することで、担い手の確保・育成を推進していくことが目的だ。試行内容は農水省のモデル工事を踏まえているが、一部は先行して完全週休2日制工事の取り組みを進めている県建設部も参考にしている。
提供:建通新聞社