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建設新聞社(長崎)
2018/06/27

【長崎】川棚町 新庁舎建設 基本設計 公募型プロポで公告へ

現地建て替え 概算総事業費14億
  本体工事費は約8億5000万円〜10億円

 川棚町役場の新庁舎建設計画について、町は基本設計を公募型プロポーザル方式で公告する方針を固めた。町によると、なるべく早い時期に公告したい考えだという。新庁舎は現地建て替えの方針で、本館棟のみを建て替える計画。建設に係る概算総事業費は13〜14億円を想定し、このうち本体工事費は約8億5000万円〜10億円となる見込みだ。庁舎本館棟の現況
 現庁舎は、いずれも鉄筋コンクリート造2階建ての▽本館棟(延べ床面積1242・2平方b)▽別館棟(延べ床面積1513・3平方b)▽第2別館棟(延べ床面積774・6平方b)―で構成される。このうち新庁舎の建設予定地は、現本館棟とその北側・南側に位置する駐車場スペースを合わせた敷地面積約2000平方b範囲。規模は2〜3階建てで、延べ床面積は2500〜3000平方bほどを想定している。構造は鉄筋コンクリート造を基本に、設計の中で検討していく。
 新庁舎内部の構成は、1階に窓口対応や相談機能が主となる部署を中心に配置。2階より上の階には町長室や建設課、ダム対策室などを設置する。現在分散化している本館棟と、その南側に位置する第2別館棟の機能を集約させる。
 一方で、本館棟の東側に隣接している別館棟には議場などが入っているが、耐震性能は有している。そのため建て替えずに長寿命化を図り、新庁舎とは階段のない渡り廊下で接続させる計画だ。また第2別館棟も、これから活用方針を検討していく。
 今後のスケジュールは、2018年度内に基本設計を完了させ、19年度中に実施設計と本館棟の解体工事を実施したい考え。20年度の新庁舎建設工事着手を目指している。21年度には駐車場整備工事や別館棟の南側に位置する資料館棟の解体工事を計画している。
事業費は、川棚町役場庁舎建設基金の約7億7000万円と、公共施設等適正管理推進事業債を活用。町は出来る限り一般財源の充当を抑制していく姿勢だ。
 本館棟の仮庁舎は建設しない方針。新庁舎の建設工事中は、周辺の町施設を仮移転先とするとした。
 事業手法については、これまで設計施工一括方式(デザインビルド)などを検討していた。しかし、町民や町職員の意見が反映されづらいなどの懸念を踏まえて、設計と施工は分離発注する方針を固めた。
 現在の本館棟は建設から60年が経過。内部壁・外部壁のひび割れが目立っており、大規模災害時の拠点機能などの観点から建て替え計画に至った。ksrogo