総務省がまとめた2017年度(3月末時点)の公共事業施行状況によると、神奈川県の契約率は90・3%となった。47都道府県中、8番目に高い水準。前年度との比較では、1・5ポイント上昇している。また、3政令市、その他の市町村合計も前年度の水準を上回った。中でも川崎市の78・9%は10・1ポイントの大幅な上昇。
全国の都道府県・市区町村について、16年度から繰り越された予算と17年度予算の合計額(国庫補助事業、地方単独事業含む)をベースに集計したもの。調査項目は予算計上額と契約済額、支出済額。
神奈川県の予算計上額は1710億円。このうち契約済額は1544億円、支出済額は1178億円だった。契約率90・3%は、都道府県平均82・1%を8・2ポイント上回っている。47都道府県の中で契約率が90%を超えたのは、神奈川県を含め8県。トップは愛知県の95・5%だった。
政令市の状況を見ると、横浜市は予算計上額3575億円の88・5%に当たる3163億円を契約済み。契約率は前年度より3ポイント上昇している。支出済額は2049億円に上る。
川崎市は予算計上額1780億円のうち1405億円、相模原市は276億円のうち200億円を契約済み。契約率は川崎市が78・9%(前年度比10・1ポイント上昇)、相模原市が72・2%(同6・4ポイント上昇)。支出済額は川崎市が945億円、相模原市が118億円となっている。
全国20政令市の平均契約率は84・5%。トップは静岡市の96%で、横浜市は上から4番目、川崎市は17番目。相模原市は最も低かった。
また、政令市を除く県内市町村の予算計上総額は1819億円で、うち1540億円を契約済み。契約率は84・6%で、前年度の水準を1・8ポイント上回っている。全国市区町村の平均契約率は83・1%。
なお、全国の都道府県、市区町村を合わせた予算計上額は21兆9607億円。契約済額は18兆1975億円、支出済額は12兆4143億円。契約率は82・9%で、前年度同期より0・3ポイント上昇している。
提供:建通新聞社