国土交通省名古屋国道事務所は、国道19号の自転車通行空間整備で、西大須交差点〜若宮南交差点間の整備方策の検討に着手する。学区自治会や学校関係者、学識経験者、名古屋市などとともに、自転車通行空間の他、駐輪対策などを検討する連絡会を6月20日に設置した。地下鉄大須観音駅の周辺について、実態調査や課題を整理した上で、秋ごろを目標に短期・長期で実施すべき対策手法案をまとめる考えだ。2018年度末までに対策手法や実施スケジュールを固める。
西大須〜若宮南間の延長は約430b。道路構成は、片側車道幅員が約16b、植栽が1・6b、歩道幅員5・3b。西側は5車線、東側は3車線がある。
歩道内は、自転車通行空間と歩行者を視覚分離で分けている。西側の自転車通行量は12時間で1355台、東側は同1788台。西側・東側ともに本来通行すべき車道上を通行する車両は西側で同55台、東側で同88台しかない。
自転車の路上駐輪は西側に多く、特に大須観音駅の周辺区間に集中している。また、大須歩道橋は東側の大須小学校に向かう児童の通学路にあたるが、同所は歩道橋が設置してあるため、歩道幅員は実質2・5bしかなく、路上駐輪でさらに狭くなっている。通学・通学時間帯を中心に歩行者と自転車利用者が同所を入り乱れる形となり、対策が求められる。
自転車は車道を通行するのが通常だが、車道側から自転車を駐輪する導入路がない、駐輪場に入りきらない駐輪自転車があり、歩道上や路地に駐輪されているなどの現状について、歩行者・自転車利用者・自動車の分離策、路上駐輪対策について連絡会の意見を踏まえて対策をまとめる。
連絡会の運営補助と国道19号の自転車通行空間整備に向けた検討は、オリエンタルコンサルタンツ(名古屋市中村区)が担当。検討業務では、他に国道22号の日銀前交差点〜幅下橋までを対象に自転車通行空間整備に向けた検討を実施する他、国道19号西高蔵駅周辺や国道41号黒川駅周辺の駐輪対策をまとめる。
提供:建通新聞社