横浜市は「緑園義務教育学校」の整備工事を2019年10月〜22年3月の工期30カ月間で実施する方針だ。母体となる緑園東小学校(泉区)の校地などを利用して、後期課程(中学生)の校舎棟やアリーナ棟の増築、緑園東小の既存校舎棟改修とプール改築などを行い、総延べ床面積約1万7000平方bの施設を確保する。22年4月の開校を目指す。
緑園義務教育学校は、泉区緑園5ノ28にある緑園東小(校地面積約1万3000平方b)と東側に隣接する中学校予定地(緑園地域スポーツ広場、面積約1万5400平方b)を利用して設ける小中一貫校。増築や改修などを通じ、前期課程(小学生)6学年と後期課程(中学生)3学年の計9学年で1450人程度が学べる環境を整えるため、16年度から金子設計(横浜市磯子区)で設計を進めている。緑園東小と近傍の緑園西小学校(泉区緑園3ノ39)の通学区域内に住む児童・生徒を受け入れる。
増築する施設のうち、後期課程の校舎棟は鉄筋コンクリート造4階建て延べ約6000平方b。中学校予定地の西側に南北方向の板状棟で整備して、管理諸室や普通教室9室、特別教室6室などを収める。緑園東小よりも低い地盤を生かし、同小の既存校舎棟(鉄筋コンクリート造3階建て2棟・総延べ約5800平方b、1989年度完成)とスカイラインをそろえる。3〜4階は既存校舎棟の2〜3階と2カ所の渡り廊下(鉄筋コンクリート造延べ床面積約320平方b)でつなぐ。
また、アリーナ棟は鉄筋コンクリート造2階建て延べ約2500平方bで、緑園東小の現グラウンド部分に建設。体育場や武道場、地域交流室などを置く。
一方、緑園東小の既存校舎棟は外壁や屋上防水の改修、教室改造などを実施。校地北西端のプールは現位置で鉄筋コンクリート造平屋約800平方bの規模に改築し、可動屋根と可動床を設けることで、水泳授業時間の確保や学齢の体格差に応じた利用などを可能にする。
工事は▽後期課程校舎棟の増築▽緑園東小プールの改築▽中学校予定地北側へのサブグラウンド整備(1500平方b程度、20年5〜10月)―を先行。完了後に緑園東小の児童をいったん後期課程の校舎棟に移し、授業を継続しながら▽緑園東小既存校舎棟の改修▽アリーナ棟の増築▽中学校予定地南東側へのメイングラウンド整備(7700平方b程度、21年9月〜22年3月)―を進める。全体工期30カ月間のうち建築関係は22年2月までの29カ月間で考えている。
提供:建通新聞社