建通新聞社
2018/06/21
【大阪】大阪府・市の低入調査案件落札率
大阪府、大阪市が2017年度に発注した建設工事のうち、低入札価格調査制度適用案件の落札率が本紙調査で明らかになった。適用案件と落札率は、府が86件で86・3%(前年度=88件、87・1%)、市が25件で86%(同21件、85・1%)となり、前年度とほぼ同様の結果となった。
工種別に見ると、土木では、府が19件で90・1%、市が5件で85・9%。建築では、府が17件で86・4%、市が15件で90%だった。
低入札価格調査制度の適用対象となる予定価格は、府は土木一式3億5000万円以上、建築一式6億円以上、電気・電気通信・管が2億円以上。一方、市は総合評価などの一部を除き、6億円を超える案件を対象としている。
また、最低制限価格案件の落札率を見ると、府は981件で88・7%(前年度=1029件、88・2%)、市は1183件で90・9%(同1175件、90%)。工種別の土木では、府が305件で89・6%、市が218件で90・6%。建築では、府が80件で91・6%、市が262件で90・7%となった。
最低制限価格は設定価格を下回ると失格するのに対し、低入札価格調査制度は、設定価格を下回ると当該価格で入札した根拠資料の提出を求め、適切に履行されると判断された場合は契約することができる。このため、より価格競争になりやすく、落札率が低下する傾向がある。