12月9日の任期満了に伴う金沢市長選で、現職の山野之義氏(56)=無所属、2期=は19日、市議会6月定例月議会本会議で「市民の皆さんの理解、支援がいただけるのであれば引き続き市政の運営、これからの課題の解決、前進にさらに全身全霊を傾けて取り組んでいきたい」と述べ、3選目指して立候補する意向を表明した。高村佳伸氏(自民)らの一般質問に答えた。
山野氏はこれまでの2期を振り返り、金沢の将来ビジョン「世界の交流拠点都市」を策定し、その実現に向けた個別の施策を盛り込んだ「重点戦略計画」をまとめ、歴史や伝統、文化、スポーツ、地域コミュニティなどの発展・振興に向けた各種施策に取り組んできたことを強調。その上で、「(ビジョンの)方向性は明確に進めているところであり、強い想いを持って秋に市民の審判を受けたい」と述べた。
午前の本会議後、山野氏は記者団に対し、3選への出馬について、「10年後の金沢はこうあるべきだというビジョンをもとに様々な施策に取り組んできた。いろんなことが見え、手が届かないことや勇み足、助けてもらったこともあった。そんなこともすべて踏まえて審判を受け、理解がいただけるのであれば、2022年の世界の交流拠点都市の実現に取り組んでいきたい」と話した。
山野氏は泉丘高、慶応大文学部卒。95年から市議を務め、10年の市長選に初当選した。
なお、現時点での出馬表明は山野氏が初めて
学校や通学路で緊急点検/ブロック塀倒壊事故受け
山野市長は同日の一般質問で、18日に大阪北部で起きた震度6弱の地震により、高槻市内の小学校で4年生の女子児童が倒壊したプールのブロック塀の下敷きになって死亡したことを受け、学校施設や通学路でブロック塀の緊急点検を行う方針を明らかにした。
児童が亡くなった小学校プールのブロック塀をめぐっては、建築基準法に適合しておらず、基礎と塀を固定する設備もなかったとされている。
市長は記者団に対し、「教育委員会から各学校に対し、18日に通知を出した。学校施設はもちろん、通学路における安全点検を改めて行ってほしいと伝えた」と話した。
このほか、市長は質問答弁で通称「50メートル道路」と金沢外環状道路海側幹線の交差部の市有地について、「鞍月土地区画整理事業に合わせ将来のまちづくりの種地として先行取得した用地。市のまちづくりにおいて大切な場所。利活用については引き続き慎重に検討したい」と述べた。