愛知県建設部は、野並住宅の建て替え事業で、今後の住棟の建て替えにPFIの活用を検討しており、2018年度はPFI導入可能性調査を実施する考えだ。
PFIの導入可能性を調査する範囲は、建て替え事業に着手していない西地区と、東地区で未着手となっている敷地中央の南側。西地区には既存の1〜3、5〜8棟がある。規模は鉄筋コンクリート造4階建てが4棟、5階建てが3棟の合計7棟、295戸。東地区の未着手の区域には既存の11・12棟がある。規模は鉄筋コンクリート造4階建ての2棟、合計64戸。
県営住宅は新たに48戸と50戸の2棟の住宅を建設する。また、建て替えに当たり、0・75f程度の余剰地が発生する。余剰地には老人福祉施設や障害者福祉施設などの整備を検討している。福祉施設の土地は売却する見込み。県営住宅の建て替えと福祉施設整備を含めてPFIの導入可能性を探る。
野並住宅の所在地は名古屋市天白区福池1。東地区から建て替え事業を進めている。これまでに敷地東端の2棟を建設済み。また現在、完成した住棟の西隣、敷地中央の北側で、鉄筋コンクリート造10階建て50戸の2棟を建設中だ。
同部は、17年度に東浦住宅の建て替え事業で県営住宅では初めてとなるPFI方式を導入した。18年度には、鳴海住宅(名古屋市緑区浦里4ノ227他)、上和田住宅(岡崎市上和田町荒野18他)、西春住宅(北名古屋市鍜治ケ一色宮浦25他)の3住宅でPFIによる建て替え事業の着手が予定されている。県営住宅は今後、一斉に更新時期を迎えることから、着実に建て替えを進めるためには費用の縮減が課題となる。そのため同部は、PFIなどの手法を活用した建て替えに積極的に取り組んでいる。
提供:建通新聞社