北陸地方整備局と富山県建設業協会との意見交換会が15日、富山市の高志会館で開かれ、建設業における担い手確保などで議論を交わした。
冒頭、小俣篤局長が今冬の豪雪に触れ、「地域建設業の皆さんの獅子奮迅で、社会の経済や生活が守られた」と謝意を表し、「災害も含め、地域にしっかりと建設業が根付くことでこの国は守られている」と話した。また、「担い手確保へ重点的に取り組んできたが、皆さんもわれわれも新採の難しさに直面。ともに若い方々がこの業界に参入するような環境づくりに取り組みたい」と述べ、「今の若い人は、休日が職業選択の重要なテーマ。週休二日の取り組みが地方公共団体や民間にも広がるよう取り組むとともに、現場の効率性向上も並行して行わなければゴールはない。ICTなどに取り組みやすい環境づくりを積極的に進めたい」と語った。
一方、竹内茂会長は「会社が生き残るため、ある程度の仕事がまんべんなく県内にあることで、災害時も対応できる。地域地域に会社が生き残る施策が必要」と話し、「担い手確保、働き方改革にどう取り組むか。週休二日も難しい問題。できるところから行っているが、人件費をもう少し上げてもらえればさらに取り組みやすい。市町村を含むすべての発注機関が、同じ視点でやっていただけるようお願いしたい」と協力を求めた。
会合ではまず、局側が担い手確保に向けた働き方改革、建設現場の生産性向上、建設キャリアップシステムなどの取組状況を説明した後、自由テーマで意見交換。
担い手確保に関し、協会出席者から、「大手と中小では処遇にギャップがある。厳しい経営環境で格差をどう埋め、経営を改善するかが大きな課題」との意見があり、局側は、「働き方改革に取り組む業界であるべき。どこかネックなのか、各社で突き詰め具体的に提案してほしい」と要請。協会側から、事業量の落ち込みを訴える声があったのに対し、局側は「地元の業界として、必要な公共事業を訴える努力が必要」と回答した。
民間の建築現場でも4週8休が目指される中、協会出席者からは、「工期が厳しく、日曜日だけ休めれば良い環境。土木とのバランスを取ると、4週7休が精一杯」との意見が出た。協会から担い手確保に関する取組状況の報告もあった。