中日本高速道路会社(NEXCO中日本)は中央自動車道・小仏トンネル上り線付近の渋滞対策で、「新底沢大橋」(相模原市緑区)の新設に向けた基本詳細設計を始める。橋長456・5b、有効幅員9・31b(2車線)の5径間連続PCラーメン箱桁橋とし、深礎杭基礎を持つ逆T式橋台2基と柱式橋脚4基を築造して、片持ち張り出し工法で桁を架設する計画だ。所管の東京支社が業務の委託先を公募型プロポーザル方式で選んで10月に契約する見通し。2019年の秋ごろをめどに成果を得て工事発注に備える。
中央道・小仏トンネル上り線付近の渋滞対策(相模原市緑区〜東京都八王子市)は、上りこう配などに起因した局所的・一時的な交通容量の低下を回復させるため、相模湖東出口(下り)〜圏央道・八王子ジャンクション付近間の上り線に新たなルートを設けたり、現道を改良したりする。
具体的には、相模湖東出口方面側から▽新底沢大橋の新設▽別線トンネルの新設(約2・3`、相模原市緑区〜八王子市)▽上長房橋、摺指第4橋、摺指第3橋の既設3橋の拡幅(約270b、八王子市)―といった工事を予定。現地では大林組の施工で工事用道路や仮設プラントヤードなどを整備中だ。
基本詳細設計を行う新底沢大橋は相模原市緑区与瀬〜千木良の谷間に、既設の上り線橋梁(底沢大橋)とほぼ並走させるように架設する。
逆T式橋台2基(深礎杭基礎口径2・5b)は高さ8〜12b、柱式橋脚4基(深礎杭基礎口径10〜12b)は同23・7〜49・6bで、仮桟橋や作業構台を設けたり、アンカー土留め工を施したりして築造する。5径間連続PCラーメン箱桁の支間長は53〜115b。建設技術研究所(東京都中央区)への業務委託を通じて形式などを固めた。
今回の業務内容は▽上部構造基本設計▽基礎・下部構造詳細設計▽仮設構造物設計▽付帯工設計▽工事発注用数量表作成(上部工、下部工)―などで、参考業務規模を税込み9000万円程度、履行期間を300日とした。橋梁設計の競争参加有資格者から6月25日まで参加表明書、8月22日まで技術提案書を受け付ける。9月14日の特定通知、10月11日の見積もり合わせを予定している。
小仏トンネル上り線付近の渋滞対策では、他にも▽新設部・拡幅部の道路詳細設計(簡易公募型プロポーザル)▽既設3橋拡幅の基本詳細設計(公募型プロポーザル)▽別線トンネルの詳細設計(簡易公募型競争入札)―の手続きを第1〜第2四半期に進める予定だ。
提供:建通新聞社