東京都都市整備局は、都営南田中アパートと都営高野台一丁目アパートの建て替えに向け、基本計画案の検討作業を始める。隣接する二つの団地では、いずれも建物や設備の老朽化が進行し、間取りも現在のニーズに対応していないため、団地や周辺の状況を整理し、立地条件や地域特性を踏まえた建て替えを行うためのたたき台となる案を作成する。
田中南アパート(練馬区南田中3ノ850他)は、鉄筋コンクリート造5階建ての住棟を中心に51棟・約1700戸の住宅を配置しており、1966〜84年に建設した。一部の建物には1階部分に店舗なども設置している。
一方、道路を挟んで隣接する高野台一丁目アパート(練馬区高野台1ノ913他)は、鉄筋コンクリート造5階建ての住棟2棟・90戸を整備している。71年に完成した。
敷地面積は合わせて約10f。
いずれも老朽化が進行しており、耐震化も求められているため、段階的に建て替える計画。
事業化に先立ち、団地内や周辺の状況を調べ、立地条件や地域特性などを踏まえて基本計画のたたき台となる検討案を作成する。
公共・公益施設や交通機関などの整備状況、人口・世帯構成、土地利用計画と利用状況などを確認・整理し、開発の手法や適用すべき制度、事業手法などを複数案から多角的に検討。これを基に、土地利用や公共施設、住宅施設、公益施設などの諸元、駐車・駐輪台数、住戸型別供給割合、大まかな事業スケジュールなどを考える。建て替えの前提として必要になる都市計画変更の手法も検討する。
6月29日開札の希望制指名競争入札を経て調査業務を委託し、年度内に取りまとめる。
提供:建通新聞社