昨年11月の県議会定例会で徳島県がゼロ県債(限度額9億円)を活用した公共工事の発注の平準化を表明して以降、今年1〜5月までの県土整備部関係における公共工事の契約額は約112億円で、前年同期の約96億円と比べ約16億円増となった。また、6月分だけでも前年の2倍に当たる約28億円の契約を見込んでおり、公共工事の発注の平準化が順調に推移していることが分かった。
12日に開かれた県土整備委員会で委員の質問に県が説明した。委員は県土整備部2017年度予算の本年度への繰越額の報告に、前年同期の繰越額より増額している点を指摘した他、今年4〜5月の契約額が前年同期と比べ減額していることを確認し、発注の平準化が行われているのかただした。本年度への繰越額は207億2073万円で、前年同期は159億円と、約47億7700万円増額。また、今年4月の契約額は約20億円、5月は約7・5億円の計約28億円で、前年は計約30億円だった。
これに対し県は、繰越額の増額については、国の補正予算に対応した14カ月予算として編成した補正予算の大半が本年度に繰り越しされ、それを差し引けば逆に減額してている点を説明し理解を求めた。また、ゼロ県債ベースの執行を始めた今年1月以降の累計では、今年1〜5月が約112億円で前年の約96億円と比べ15億円ほど増額しているとした他、今年6月では11日現在で約8億円、入札公告済みで6月末までに執行できる約20億円分を合わせると計約28億円で、前年の倍近い契約額になる見通しを示し、ゼロ県債の導入により、発注の平準化が順調に推移しているとした。
提供:建通新聞社