建設新聞社
2018/06/15
【東北・福島】楠山JVと小坂設計工房を特定/福島県大熊町の交流、医療・福祉ゾーン基本設計
福島県大熊町は、復興拠点となる町内大川原地区の交流ゾーンに建設する3施設(交流ホール、商業施設、宿泊温浴施設)と、医療・福祉ゾーンに整備する3施設(認知症グループホーム、福祉事業者事務所、住民福祉センター)の基本設計者を特定した。
公募型プロポーザルで、それぞれゾーンごとに設計者選定を進めていたもので、交流ゾーンの優先交渉権者は楠山設計・都市建築設計集団(UAPP)・弾構造設計事務所設計共同体、医療・福祉ゾーンの優先交渉権者は小坂建築設計工房に決定した。
交流ゾーンのプロポーザルには数者が参加し、同JVと構建築設計事務所、久慈設計の3者が資格審査を通過。今月6日のプレゼンテーション・ヒアリング審査で優先交渉権者を特定し、次点交渉権者としては構建築設計事務所を選定した。
一方、医療・福祉ゾーンには2者が参加。唯一資格審査を通過した小坂建築設計工房の提案について、7日にプレゼンテーション・ヒアリング審査を行い、優先交渉権者に決定した。
交流ゾーン(敷地面積1万5320平方b)に整備する交流ホールの規模は、S造平屋建て、延べ1450平方b。延べ約600平方bでイス400脚程度を置ける広さの多目的ホールを中心に、運動スタジオ、会議室、図書スペース、更衣室、会議室、トイレなどを設ける。
商業施設はS造平屋建て、延べ550平方b規模とし、内部に飲食店4店舗、小売店2店舗、理容店1店舗、コインランドリー1店舗に加え、共用トイレを3カ所設置。宿泊温浴施設はS造平屋建て、延べ1060平方b規模で、居室16室を中心とする宿泊棟(約560平方b)と、浴室、脱衣室などで構成する温浴棟(約500平方b)を建設する。
また、併せてゾーン内に建設を予定しているスーパー(延べ350平方b程度)、郵便局(延べ120平方b程度)の配置計画検討と外構、駐車等の基本設計も作成する。
医療・福祉ゾーン(敷地面積約5830平方b)に整備する認知症グループホームは、W造平屋建て、延べ800平方b規模とし、1ユニット9床の合計2ユニットを設ける。
福祉事業者事務所の規模はS造平屋建て、延べ200平方bで、執務室や会議室などを設置。社会福祉協議会が入居し、地域福祉に関する活動スペースとなる住民福祉センターはS造平屋建て、延べ480平方b規模で、将来的に町が敷地内に整備するS造平屋建て、延べ200平方bの診療施設については配置の検討を行う。
2件とも、近く契約し9月28日までの納期で基本設計の作成を進める。
実施設計と施工を別途で入札する商業施設以外は、全て実施設計・施工一括選定の公募型プロポーザルを実施する予定だ。
提供:建設新聞社