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建通新聞社(東京)
2018/06/15

【東京】都 流域対策の促進策など検討開始

 東京都都市整備局は「平成30年度豪雨対策推進検討調査」業務を三井共同建設コンサルタント(品川区)に委託した。2014年度に策定(改定)した豪雨対策基本方針に基づく取り組みを着実に進めるため、方針に沿って進めてきた事業の内容などを整理し課題を抽出した上で、流域対策の促進に向けた手法や、都民に浸水対策を促すための手法、地下街等浸水対策協議会の策定した計画改良に向けた検討などを行う。
 豪雨対策基本方針では、区部で時間雨量75_、多摩部で同65_の豪雨があっても床上浸水が発生しないこと、同60_までの降雨は浸水被害そのものを防ぐことを目標に掲げている。神田川や石神井川など9流域を「対策強化流域」に設定して河道や貯留施設などの整備を進めるとともに、目黒区上目黒や世田谷区弦巻、新宿駅など19地区を「対策強化地区」に位置付けて下水道の整備を加速することとした。建設局や下水道局が中心となり、環状七号線地下広域調節池をはじめとした調節池の整備や、既設下水道管の下への新たな幹線の建設、地下街対策などに着手している。
 今回委託した業務では、こうした取り組みの状況を踏まえつつ、流域対策と家づくり・まちづくり対策を推進していくための方策を検討する。
 流域対策については、区市の流域対策の進捗状況を整理し、短期的な対策を促すための手法を検討する。併せて長期的な観点から、公共施設や大規模民間施設、小規模民間施設などでの対策実施の実態と課題を整理する。
 また、都民が取り組む家づくり・まちづくり対策については、浸水対策ガイドラインの内容を更新して公開準備を進めるとともに、周知方法を検討する。法令や補助要領などを認識してもらうための手法も考える。
 さらに、地下街等浸水対策協議会が策定した計画を見直すため、地区ごとの課題を抽出して解決策を考えるとともに、避難誘導経路の作成などを行う。

提供:建通新聞社