6月定例県議会が13日に開会し、三郷流山橋有料道路事業の同意や契約締結・変更、財産の処分など19件を上程した。三郷流山橋は、埼玉県三郷市前間から流山市三輪野山までの橋梁の取付部を含む約2・0qについて有料道路事業で実施するため同意を求める。工事費は約84億円を見込み、2023年度の開通を目指す。有料道路事業は、埼玉県道路公社が国に申請を行い、同公社が主体となり事業を実施する。
同事業は、流山橋周辺地域で集中する交通の分散化や渋滞緩和、つくばエクスプレス沿線の開発区域とのアクセス向上などを目的に実施する。路線は県道越谷流山線。事業の延長は約1960mで、埼玉県側取付部が680m、千葉県側取付部が830m、橋梁部が450m。総事業費は約170億円を見込む。
道路の区分は第4種第1級。車線は2車線で、車線の幅員が3・25m、路肩の幅員が一般部、橋梁部各0・5m。通行料金は普通車150円、中型車200円、大型車250円を予定。料金の徴収は供用開始から30年間。
有料道路事業の活用により、建設期間の短縮や整備の加速が期待される。今月2日には外環道の三郷南IC〜高谷JCT間15・5qが開通。有料道路整備により、常磐道へのアクセスも向上し、観光や物流面での経済波及効果も期待される。
本県側では本年度、取付部で橋梁の下部工(橋脚)を実施する予定。用地買収があるため、着手時期は未定。事業費は年度事業費と、ほかに越谷流山線改良事業に4億1600万円の債務負担行為を設定している。
一方、契約案件は、幕張メッセ施設整備電気設備工事(特別高圧受変電設備他更新)を関電工(千葉支社・千葉市中央区新宿2―1―24)と15億9840万円で、県総合スポーツセンター野球場耐震・大規模改修建築工事を鎌形・ナリコーJV(代表者・鎌形建設)と16億6320万円でそれぞれ契約締結するため、議会の承認を求める。
契約の変更は、本年2月県議会で議決を得た江戸川第一終末処理場の汚泥処理施設建築工事、汚泥脱水機械設備工事、汚泥処理電気設備工事の契約金額を変更。変更後の金額は建築が6億8255万280円(変更前6億8040万円)、機械設備が8億2013万1480円(同8億1864万円)、電気設備が6億6315万4560円(同6億6096万円)。変更は労務単価の特例措置による。
財産の処分は、茂原にいはる工業団地の土地13万3637・42uを22億5915万円で、日本機材、横河ブリッジホールディングス・横河システム建築共同企業連合体、日本アルファの2社1共同企業連合体に、また袖ケ浦椎の森工業団地の土地8万3823・72uを19億4000万円で、かどや製油にそれぞれ分譲するため、議会の承認を求める。