横浜市交通局は高速鉄道3号線の延伸で、路線計画などの検討に関わる2018年度の基礎調査業務を日本シビックコンサルタント(神奈川営業所、横浜市中区)に委託した。6月6日の公募型指名競争入札に2748万円で応札した同社を落札者とし、6月8日付で契約した。今回の業務では17年度の検討成果を基に、モデルルートを設定して最適なトンネル工法を選定。支障物件部の概略施工方法や小田急線・新百合ケ丘駅との接続形態、駅レイアウトなども練って概算事業費を算出し、18年度内の事業化判断に必要なデータを整える。
高速鉄道3号線の延伸は、市営地下鉄ブルーラインを終点のあざみ野駅(横浜市青葉区)から小田急線新百合ケ丘駅(川崎市麻生区)まで伸ばす格好。17年度に復建エンジニヤリング(横浜事務所、横浜市磯子区)への業務委託を通じ、約6・5`の路線延長で4駅(中間3駅、新たな終点1駅)を新設する想定の下、ルートやトンネル工法、追い越し施設と引き上げ線の設置などを検討していた。
18年度の業務ではまず、想定する三つのルートで平面・縦断線形を検討した上で、モデルルートを一つ設定して駅間トンネル(延長約1・2`超)ごとに最適なトンネル工法を選ぶ。トンネル発進作業基地の位置や設備配置案、変電所の位置・規模、中間換気設備の必要性、標準的な軌道構造なども検討する。
支障物件部の概略施工方法は▽あざみ野駅後方の既存トンネル撤去方法▽高圧送電線下と鉄塔近接箇所の開削工法▽鉄塔下を通過するトンネルの施工方法▽河川下などにおける箱型トンネルの非開削工法▽開削工事における既存擁壁(逆T型、高さ約7b)の撤去・補強方法▽新百合ケ丘駅前広場内の施工手順―が検討対象。新百合ケ丘駅との接続形態は「地上」と「地下」の2案を検討し、駅レイアウトについては駅や出入り口の内空寸法、昇降設備の配置などを整理して図面を作る。
環境影響評価と都市計画の手続きを見据えた資料案の作成、中間3駅の駅前広場整備に関する検討も行う。
19年3月15日が履行期限となっている。
提供:建通新聞社