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日刊建設タイムズ社
2018/06/11

【千葉】港湾振興大会を開催/県港湾整備促進協/対応力強化など決議/国等へ要望活動実施

 千葉県港湾整備促進協議会(会長=斉藤輝弘・JFEスチール専務執行役員東日本製鉄所長)はこのほど、千葉市のポートプラザ千葉で2018年度「千葉県港湾整備振興大会」を開催。関係者約200人が参加し、「大規模地震、津波・高潮への対応力強化」「港湾・海岸施設の適正な維持管理の促進」など6項目からなる「千葉県の港湾、海岸の整備・振興に関する要望・決議」を採択した。今後、国交省港湾局、関東地方整備局、県選出国会議員などに要望活動を行う。
 主催者を代表してあいさつした斉藤会長は「高速道路ネットワークの整備に伴い、千葉港、木更津港などでは背後圏拡大による物流エリアの拡大や取扱貨物の増大が期待される中、船舶の大型化に対応した港湾の整備や、国民の安全・安心を確保するうえでの災害に強い港湾、海岸の整備、加えて既存港湾設備の維持管理を確実に進めていく必要がある」との認識を示し、「本県においても増加する外国クルーズ船の寄港需要によるインバウンド効果を的確に取り込み、地域経済の活性化を図っていくことが大変重要」と述べ、精力的に活動を進める考えを示した。
 来賓として出席した橋渡副知事は「県内経済の活性化を図るためには、物流、産業の拠点となる港湾の整備振興が重要であり、港湾機能の強化や大規模地震の発生に備えた災害対応力の強化が求められている」とする一方で、「本年3月に千葉港の千葉港エリアの9施設が賑わいの拠点となるみなとオアシスに登録され、木更津港では大型クルーズ船『ぱしふぃっくびいなす』の入港が昨年に引き続き本年11月にも予定されるなど、港湾の整備は観光振興においても重要となっている」と述べ、港湾、海岸事業を着実に推進していく考えを示した。
 来賓ではこのほか、小高伸太・県議会議長、高田昌行・国交省関東地方整備局副局長、池田薫・日本港湾協会専務理事が祝辞を披露。総会後には、関東地方整備局の高田昌行副局長が「港の元気は暮らしの元気〜稼ぐインフラ『みなと』を工夫して使う〜」と題する講演を行った。
 振興大会での要望・決議の内容は次の通り。
 ▽大規模地震、津波・高潮への対応力強化=@ゼロメートル地帯を抱える船橋地区における、海岸保全施設の整備促進のための直轄事業による早期事業化A千葉中央地区における、市街地の安全を確保するための海岸保全施設の整備促進B千葉港、木更津港における、大規模地震に対応するための耐震強化岸壁の早期事業化C東日本大震災を踏まえて見直した海岸保全基本計画に基づく津波・高潮対策の促進
 ▽港湾・海岸施設の適正な維持管理の促進=@港湾・海岸施設の維持管理に係る補助要件の緩和及び長寿命化対策の促進A民有港湾施設の老朽化対策推進及び泊地等の適切な維持管理に必要な国からの支援の拡充
 ▽地域を支える物流機能の充実強化及び海上交通施設の整備促進=@千葉中央地区における、物流機能の再編に対応した大型岸壁の早期事業化及び荷役機械など港湾施設の機能強化A千葉中央地区における、臨海部再開発と連携した小型旅客船埠頭の整備促進B千葉港・木更津港・館山港の既存施設を活用したクルーズ船受入に必要な施設の整備促進
 ▽賑わいのある水際線の創出及び市民の憩いの場としての港湾緑地の整備や海岸の整備促進=@千葉港及び木更津港における、臨海部再開発などと連携した賑わいのある緑地の整備促進A名洗港海岸における、屏風ヶ浦など観光名勝を活かした遊歩道等の整備促進
 ▽産業の国際競争力の強化を図るため、国際バルク戦略港湾に選定された木更津港で、最大級の輸送船舶による一括大量輸送に対応した港湾整備を国策として推進すること
 ▽これらの事業を促進するために、全国の港湾・海岸の整備に必要となる予算を安定的かつ十分に確保することk_times_comをフォローしましょう
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