木更津市下水道推進課は、下水道法に基づく公共下水道事業計画変更案の縦覧を今月4日から実施している。同18日まで縦覧を行い、意見書の提出を受け付ける。計画変更では、事業計画の目標年次を2019年度から23年度まで4年延伸するとともに、新たに分流汚水ポンプ2台(約30立方メートル/分×2)の増設を計画する。このうち1台については、9月補正予算で債務負担行為を設定し、18〜19年度の2か年で整備する予定。
計画の変更は、15年度の下水道法改正を受けて、汚水適正処理構想等の各種事業計画を踏まえた新たな事業計画に刷新するもの。事業期間を20年3月31日から24年3月31日まで4年延伸し、併せて下水道事業計画の諸元を変更。計画人口を7万3000人から7万3800人に変更し、計画汚水量(日最大)を日量4万7870立方メートルから4万8400立方メートルに増量する。また、流入水質BODを170mg/リットルから171mg/リットルに変更する。
一方、木更津下水処理場の施設計画についても、長寿命化計画に基づき、台数、能力を変更。分流汚水ポンプを既存の約60立方メートル/分1台から約30立方メートル/分×2台に変更。このうち1台分について本年度から2か年で整備する。事業費は9月補正予算で債務負担行為を設定のうえ、日本下水道事業団と協定を締結し、同事業団に委託する予定。
残りの1台については、2台ある約20立方メートル/分の稼働状況を見ながら設置時期を検討する。増設に伴う実施設計は昨年度で日本下水道事業団がNJS(千葉事務所・千葉市中央区富士見2―3―1)に委託し完了している。
同処理場の主ポンプは、ほかに合流汚水の汚水ポンプ約20立方メートル/分×3台と分流雨水及び合流雨水の雨水ポンプ約80立方メートル/分×3台、約165立方メートル/分×4台がある。
同市の公共下水道は1970年に当初の基本計画を策定し、73年に131haの事業計画を受け、同年に事業に着手。その後、85年3月に計画区域の一部で下水道施設の供用を開始。これまでに15回の変更と6回の基本計画の見直しを行っている。
本年3月31日現在の整備状況は、全体計画面積5154ha、事業計画面積2434ha、整備済面積1921ha。市の人口約13万5000人に対し、処理区域人口が7万1551人、水洗化人口が6万2288人。普及率は53・0%、水洗化率は87・1%。本年6月1日から金田西特定土地区画整理事業区域を対象とする金田西ポンプ場が運用を開始した。
なお、今後は同計画案について、都市計画法の事業認可を受けたあと、年度内に新たな事業に着手する。