県土木部は、2017年度工事検査・監査の概要を明らかにした。土木関連(1918件)の工事成績評定の平均点は、前年度平均を0.48ポイント上回る81.35点。建築関連(342件)も上伸し、建築、電気設備ともに80.6点、機械設備は79.4点と前年度を上回った。今回の集計には、2月から運用を開始した「スロープ状配点」による評定が含まれており、土木関連では約3分の1(637件)が新要領で算出した数値となった。
土木関連(漁港事業含む)の工種別平均点は、土木一式(1091件、うち改定後351件)81.42点で、前年度と比べて0.78ポイント上昇。舗装(374件、同146件)は0.24ポイント増の81.9点、とび土工(338件、同119件)も0.2ポイント増の80.87点だった。
評点分布は、80〜82.4点が最多で全体の45%(前年度41%)。これに、82.5〜84.9点の25%(同22%)、77.5〜79.9点の17%(同22%)−などが続いた。80点以上の割合が増加したことが平均点を引き上げた要因になっているのが理解できる。
建築関連の工種別平均点は、建築(181件、うち改定後89件)が前年度比0.9ポイント増の80.6点。電気(83件、同59件)も80.6点(前年度比0.4ポイント増)となり、機械設備(78件、同41件)は79.4点(同0.8ポイント増)だった。
建築の内訳をみると、建築一式(94件)は前年度比0.7ポイント増の81・4点となったほか、防水(19件)79・1点(同2.6ポイント増)、塗装(41件)79.6点(同1.3ポイント増)とそれぞれ上伸。全体の底上げにつながった。
県では、工事成績評定要領を8年ぶりに改定し、2月以降の検査分から新要領での評定を開始。従来、評定者の裁量で選択していた評価対象項目を固定化し、その達成数に応じて細かく加点する「スロープ状配点」方式を導入した。
このほか、働き方改革を踏まえた現場の休日確保に関する評価項目も新設。週休2日などの実現率に応じて加点を行っている。