県港湾空港は、鹿児島港本港区エリアまちづくりに関する民間提案公募の実施要領を公告した。2017年度の調査結果を踏まえ、18年度は検討委員会で審議しながらグランドデザインを策定する。そのため、実現性の高い事業スキームとなるよう、具体的な事業計画等の提案を公募する。その中には、市電延伸等を踏まえた周辺地区とのアクセスやエリア内の動線確保も求める。参加表明書等は6月20日、提案書は8月15日までで、対話を9月ごろから実施する。
応募者の構成は、単独または複数の法人により構成されるグループ。国内外において、提案内容と同種・類似の不動産の処分、賃貸および運用等に関する事業を既に実施している者がグループの中で1者は必要としている。
配慮事項は、既存の公共機能(港湾・交通等)の確保や観光客などの一般利用と港湾機能の両立を挙げた。また、事業化の基本的な考え方として、事業スキーム(売却・定期借地権方針外)や官民の役割分担、必要な土地利用規制等の緩和、概算投資規模、資金計画の考え方−などを求める。
対象地域は北ふ頭、南ふ頭、桜島フェリーターミナルや高速船ターミナルの周辺、ウオーターフロントパーク、住吉町15番街区、ドルフィンポート敷地の計約30ha。
開発パターンは、本港区エリア全体や南ふ頭を除外したケース、住吉町15番街区を個別開発した三つのケースのうち、いずれかを選択して一体開発を基本とする。
三反園訓県知事は「定期借地権が切れる20年6月を目処に事業化を図りたい」と意気込みを述べ、19年度以降に事業予定者を募集する考えを示している。