岡山市は、2018年度第2回の「岡山市環境政策審議会」=写真=を5月29日に開き、ごみ処理広域化対策岡山ブロック協議会(岡山市、玉野市、久米南町と2市1町で構成)が25年度の稼働を目指している可燃ごみの広域処理施設について、建設候補地の決定に向けた三次評価方法(項目)の確認などを行った。
前回開催の審議会(2次選定)で絞り込んだ候補地(岡山市内2カ所、玉野市内1カ所)を1カ所に決定するため、今回はその評価項目や選定方法などを検討。当日、委員から出た「まずは経費面から上位2カ所に絞り込むべき」などの意見を踏まえ、6〜7月には2次選定項目での再評価なども加え1カ所を決定する方針だ。18年度から測量や地質調査などに着手し、19年度に施設整備計画案の策定に入る予定。着工時期は未定だが、建設期間には4年程度を見込んでおり、21年度ごろの着工が想定される。事業手法についてはDBO方式(公設民営)などの導入も検討していく。
候補地の選定に当たり経済性の評価では、建設費を全ての建設候補地ともに総額91億円と試算。うち、候補地によって違いの出る建設前準備費(解体費、液状化対策費、造成費)などで経費を比較検討した。候補地別の建設前準備費は11億1000万円、15億8000万円、13億3000万円と最大で4億7000万円の開きが出ている。施設に必要な面積は1・3f以上で、施設規模は200d/日以上(100d×2炉)で検討している。「安全・安心、安定的な処理」「再生可能エネルギーを発電や余熱利用として最大限活用」「周辺環境と調和」「ライフサイクルコストの最適化」などの施設づくりの基本方針を掲げている。
なお、広域処理に伴い廃止予定の施設については、資源化施設や粗大ごみ処理施設などが隣接していることから、効果的に収集運搬を行うための中継輸送施設や災害廃棄物の仮置き場、災害発生時の避難場所、救援物資の備蓄基地、災害廃棄物処理施設などの活用が考えられる。
「提供:建通新聞社」