建通新聞社
2018/06/06
【大阪】制震ダンパー設置工を8月に発注
大阪府住宅まちづくり部は、咲洲庁舎の長周期地震動対策で実施する制震ダンパーの追加設置で、工事の一般競争入札を8月に公告する予定だ。工事規模は12億〜22億9000万円を設定しており、12月ごろの議会承認を目指す。
追加工事の計画では、鋼材系ダンパー124台、オイルダンパー144台を新たに設置する他、低層部外周架構へのフレーム追加などを実施する予定。工期は2年間程度を想定しており、2020年度の完成を目指す。事業予算については、限度額22億7804万円(18〜20年度)の債務負担行為を設定している。
実施設計は日建設計大阪オフィス(大阪市中央区)が担当した。
咲洲庁舎は、55階建て(高さ256b)の超高層建築物。11年の東日本大震災の際には、約360カ所の損傷が発生した。府はこの対策で、建物の剛性・耐力を付加する鋼材系ダンパーを152台、揺れ幅と揺れの継続を低減するオイルダンパーを140台設置。施工は大林組が担当した。
府は、内閣府がまとめたガイドラインに対応するため、専門家ミーティングを設置して、制震ダンパーの追加や減築、免震構造など、追加対策を検討してきた。その結果、低コストで比較的工事が容易な制震ダンパーの追加で対応することにした。
同庁舎の所在地は大阪市住之江区南港北1丁目。