平井伸治知事は4日、県庁で国交省の川ア茂信中国地方整備局長と懇談した。このなかで中国地整は、山陰道鳥取西道路(鳥取西IC―青谷IC17・5`)を2019年夏までに全線一体で開通させる方針を県側に伝えた。
鳥取西道路は、浜村鹿野温泉ICから東側の鳥取西ICまで12・8`を年内に、西側の青谷ICまで4・7`が来年夏までの開通予定と供用時期がずれていた。
平井知事は先月、部分開通は地域内交通に負荷がかかるとして一体供用を中国地整に要請。この日の懇談でも同様の趣旨を要望した。
これに対し中国地整は、松原地区の法面クラック対策の工程を精査したところ、松原地区を含む鳥取西IC―浜村鹿野温泉IC間が来夏までに開通できる見込みが立ったことや、知事ら地元の要望を踏まえて全線一体で供用させると説明した。
懇談では中国地整が18年度の県内直轄事業の概要を説明。鳥取西道路以外では北条道路は用地手当てと調査設計のほか橋梁下部工に着工する。
計画段階評価を進めている山陰近畿道(鳥取―福部)は、先月25日からアンケート調査を開始。市街地を通過するルートを想定し、「地元の意見をしっかり聞いて丁寧に進める」(道路部長)と話した。
このほか、昨年の台風によって千代航路が土砂で埋もれた鳥取港では、県側が長期構想計画の策定に向けた技術検討と、直轄事業での整備に協力を要請。中国地整は協力を約束した。
懇談後、平井知事は鳥取西道路の一体供用に「我々としては大変、大きな収穫があった」と述べ、来春の全国みどり愛護のつどい、道の駅「気高(仮称)」の開業を念頭に出来るだけ早い時期の開通に期待を寄せた。
日刊建設工業新聞