高知県は5月31日、2018年度1回目の社会資本整備推進本部会議を開催した。会では、土木部の各課と土木部以外でインフラ整備を担当する農業基盤課や治山林道課、漁港漁場課などが、国からの内示状況と18年度予算の執行方針などを説明、尾ア正直知事ら執行部と意見交換するとともに、全庁で情報を共有した。
土木部によると、同部全体の18年度予算額は680億3256万円で前年度比98%、しかし補正予算を含めた13カ月予算での普通建設事業費は646億5500万円で同比129%と説明。四国8の字ネットワークを構成する道路事業と関連事業、南海トラフ地震対策、土砂災害対策・再度災害防止対策などに重点的に取り組むとした。
各課の執行方針では、道路課が四国8の字ネットワークのミッシングリンク解消に向け国道493号北川道路やアクセス道路の整備、南海トラフ地震に備えるため緊急輸送道路の橋梁耐震化を75橋(約21億円)、法面対策を48カ所(約21億円)、既存インフラの有効活用として橋梁修繕を154橋、トンネル修繕を57トンネルで進めることなどを説明。河川課は、南海トラフ地震対策として、下田川、介良川、舟入川(鹿児第2排水機場)の地震・津波対策や新川川水門の耐震対策を進め、再度災害の防止に向けては、宇治川(天神ケ谷川)・日下川流域における床上浸水対策推進には17億8710万円を投入し継続実施する。
港湾・海岸課は、南海トラフ地震・津波対策として、直轄海岸や県管理海岸の堤防耐震補強を19億4577万円で進める他、高知新港振興プランの実現に向け、臨港道路整備、防じんフェンス、ガントリークレーン整備を進める。防災砂防課は、土砂災害のおそれのある箇所のさらなる周知に向け、土砂災害特別警戒区域調査を加速化するとした。公園下水道課は南海トラフ地震対策として春野総合運動公園の野球場耐震改修と屋内水泳場つり天井改修に着手。住宅課は空き家の再生・活用や住宅の耐震化を進める。
同本部は、県の社会資本整備方針と整備に関する情報を共有し、効率的・効果的な推進につなげるため17年度に設置された。尾ア知事を本部長とし、全部局長とインフラ整備に係る各課長らで構成している。
提供:建通新聞社