東京都建設局は都立公園の多面的活用に向けた取り組みとして、区部北部や多摩地域の42公園を対象に、事業参入の意向を持つ事業者への「マーケットサウンディング調査」(対話型個別ヒアリング)を実施する。各公園の市場性や活用のアイデア、参画しやすい事業条件などについて事前に民間事業者から意見を聞き、円滑で効果的に事業実施につなげることが狙い。6月7日まで事前説明会の申し込みを受け付け、8日に説明会を実施。7月5〜9日に応募を受け付け、同月18日〜8月3日に個別ヒアリングを実施する。
都立公園の活用を巡っては、都公園審議会が昨年5月に答申をまとめ、民間による公園施設の設置・運営やまちづくりとの連携を今後の活用イメージとして提示。具体例として、レストラン・カフェや、天候や季節にかかわらず公園を利用できるインドア・プレイグラウンド、バーベキューなどもできる屋根付き施設の設置などを挙げた。合わせて民間活力を導入するための仕組みづくりを進めるよう都に求めた。
こうした状況も踏まえ都は、都立公園のさらなる多面的な活用に向け、事業者と個別に対話を実施し、実現可能性の高い事業の内容や参画しやすい条件などを確認することとした。
対象とする公園は尾久の原や汐入、浮間、城北中央、石神井、光が丘など区部北部の12公園と、井の頭恩賜や府中の森、小金井など多摩地域の30公園。事業参入の意向を持つ事業者に▽参入意欲とその理由▽緩和してほしい条件とその理由▽事業アイデア▽収支―などを確認する。
9月中に対話の実施結果をまとめて公表。事業の実現性を検証した上で、公園ごとに事業者の公募選定手続きを行う考えだ。
提供:建通新聞社