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建通新聞社(神奈川)
2018/06/01

【神奈川】県大規模氾濫減災協議会 18年度の取組予定示す

 神奈川県と県内自治体で構成する、大規模氾濫減災協議会が5月31日に県庁で開かれた=写真。今年1月に決定した「取組方針」のフォローアップを行った他、各機関による18年度の取り組み予定が示された。それによると、県事業では矢上川や恩田川をはじめとする河川で、護岸工や洪水調節施設の整備などが計画されている。
 県県土整備局の大島伸生河川下水道部長は、昨年発生した台風21号による被害に触れた上で、「水防災意識社会の再構築の必要性を改めて認識した」と述べた。今後の施策展開に当たっては、「構成団体の皆さんの理解を得ながら、河川の減災対策に一体となって取り組む」との考えを示した。
 「取組方針」は、今後のおおむね5年間で行うハード・ソフト施策を盛ったもの。社会経済被害の最小化を目指し、計画的護岸や遊水地整備、重点的な堆積土砂の撤去などを行うとしている。
 今回の会議では、方針決定後の各機関の動きを共有。今後については、堤防の共同点検、中小河川におけるホットライン整備(河川管理者から市町村幹部への伝達)、災害発生の数日前から発災(破堤)までを時系列で整理した「タイムライン」の検討などの実施について確認した。
 地域別の18年度に取り組む予定の主なハード対策と実施機関は以下の通り。
<横浜・川崎>
 ▽「計画28河川」の改修事業、長寿命化計画に基づく補修・維持更新(横浜市)▽五反田川放水路整備事業、平瀬川支川改修事業(川崎市)▽矢上川、恩田川、帷子川、柏尾川の護岸工・洪水調節施設整備など(県土整備局)▽浸水時でも災害対応を継続できる施設整備の検討【港北】(横浜市)
<三浦半島>
 ▽田越川の護岸工(県土整備局)
<藤沢・相模原>
 ▽1級河川道保川の計画に基づく流下能力向上、新たな水防資機材の配備・拡充の必要性検討(相模原市)▽防災行政無線(同報系)デジタル化の調査・設計(茅ケ崎市)▽防災行政無線に代わる新通信システムの具体化検討(海老名市)▽相模川、引地川、境川、小出川、目久尻川、永池川、鳩川、串川、蓼川の護岸工・築堤工・河道掘削(県土整備局)
<厚木>
 ▽相模川、玉川の護岸工・河道掘削(県土整備局)
<平塚>
 ▽土のうステーションの拡充(秦野市)▽新災害情報管理システムの活用検討(伊勢原市)▽金目川、不動川、渋田川、歌川の護岸工・築堤工(県土整備局)
<県西>
 ▽防災行政無線のデジタル化改修実施設計(松田町)▽酒匂川、山王川の護岸工(県土整備局)

提供:建通新聞社