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建通新聞社四国
2018/05/29

【徳島】徳島県 2水系整備計画案作成へ

 徳島県は、2級河川の「勝浦川水系(徳島市、小松島市、勝浦町、上勝町)」と「苅屋川水系(阿南市)」の河川整備計画を策定するため、各原案を24日開催の第30回とくしま川づくり委員会で示し、委員から意見を求めた。これを受け県は、委員の意見を踏まえ整備計画案としてまとめ、関係市町・機関の意見を求める他、国土交通省への提出を図るなど早期の河川整備計画の決定を目指す考えだ。
 勝浦川水系では、計画策定年度からおおむね30年間における治水、利水、環境の整備と保全を目的とした整備計画を策定する。水系内の河川は勝浦川など31河川(いずれも県管理河川)。全ての河川区域を計画の対象区間とする。勝浦川では、過去に発生した洪水などから50年に1度の確率で発生する洪水を安全に流下させることを目標に、堤防整備・護岸整備、河道掘削などの河川整備、堤防漏水、内水対策、津波・高潮対策を進める他、ダムを含めた水系内の維持管理に努めていく。
 おおむね30年間に実施する河川整備の主な内容は、勝浦川の八多川合流点(河口から6・7`)〜沖野地区(同10・2`)区間で堤防整備・護岸整備・河道掘削など(左岸約3500b、右岸約1800b)。河口〜津波遡上(そじょう)範囲(実施延長は今後調査・検討し決定)で堤防の地震・津波対策(堤防嵩上げやSPC・鋼矢板工法)。また、打樋川の打樋川樋門(H6b×B15・2b×1連、H1・2b×B3・7b×6連)と打樋川排水機場(毎秒6・7立方b×2台)で地震津波対策を実施する計画。
 一方、苅屋川水系では、計画策定年度からおおむね20年間における治水、環境の整備と保全を目的とした整備計画を策定する。水系内の河川は苅屋川1河川。30年に1度の確率で発生する洪水を安全に流下させることを目的に、河道掘削・河道拡幅・護岸整備などの河川整備や内水対策、津波・高潮対策を進める他、河川の維持管理に努めていく。
 おおむね20年間に実施する河川整備の主な内容は、苅屋川の水門上流付近〜市道手島工地付近約920bを対象とした河道掘削や堤防・護岸整備。この他、苅屋川排水機場(毎秒1・5立方b×2台)の地震・津波対策を実施する計画。
 なお、いずれの河川整備計画でも推進に当たっては「県治水および利水等流域における水管理条例」と整合性を持たせつつ進めていく他、河川管理施設の能力を上回る洪水などを想定し、それぞれの圏域で「大規模氾濫減災協議会(仮称)」を設置し被害の軽減に努めるなど、危機管理体制の強化を図ることにしている。

提供:建通新聞社