【静岡】静岡県静岡市 PARK−PFI導入へ基本計画
静岡市は、都市緑地法等の改正に伴う都市公園条例改正が4月から施行になったのを受け、公園に民間施設の誘致を図る「PARK−PFI(民間資金活用による社会資本整備)」を仕掛けていく計画。葵、駿河、清水の1区に1園程度の実施を図っていきたい考えでおり、実施公園の選定作業を進めるための基本計画を公募型プロポーザル、または指名競争入札で6月から7月にかけて発注する。
ファストフード店など、具体的に進出意欲のある企業を探るためのヒアリングと可能性調査などが基本計画の内容となる。納期は2018年度末までを予定している。
順調なら19年度には事業者公募を行い、1年に1園ペースで1区に1園程度の誘致を実現させたい意向。将来的には、10園くらいを対象に民間活力の導入を図る。
都市公園条例の改正で、公園の建築物面積を都市緑地法で認められた最大値の10%に規定している。規定の中で対象公園を選定するとなると、ある程度の公園規模がなければ建築施設の設置が難しく、民間会社の参入は望めない。このことから、対象施設は葵区では城北公園、清水区では秋葉山公園など大型公園が候補に挙がる。また、駿河区では森下公園や大浜公園などが検討対象となりそうだ。
PARK−PFI制度は、市が公園敷地を貸与して賃料を得る。進出企業が建物を建設、施設管理などを行う民設民営方式。敷地の占用許可は、20年間に延長されている。ただし、同手法を導入した公園では国庫補助枠が設けられていることから、市でも進出企業の営業の一助となるような公園の基盤整備を行う可能性が強い。民間施設は、カフェやコンビニエンスストア、売店だけでなく、動物園やスポーツ施設、図書館など多岐にわたる選択肢がありそうだ。
東京都内では、以前から日比谷公園や葛西臨海公園など数多くの誘致が進んでいるが、近年、静岡県内でも藤枝市の蓮華池寺公園や浜松市の浜松城公園にスターバックスが進出した。また、葵区の駿府城公園でも別途、既存の売店跡や二の丸休憩舎跡で民設民営による飲食施設の設置計画が進んでいる。
提供:建通新聞社
(2018/5/28)
建通新聞社 静岡支社