愛知県農林水産部は2018年度、農地防災事業の老朽ため池など整備事業で、大正池地区など4地区の実施設計を進める。いずれも19年度の着工を目指している。
実施設計を行うのは、▽大正池(田原市高松町)▽本地新池(豊田市本地町)▽落洞池(犬山市今井)▽大堤池(豊田市東広瀬町―の4カ所。
大正池は、堤体からの漏水と洪水吐の能力不足から決壊の恐れがある。そのため、堤体と洪水吐を改修する。同池の規模は、堤高が9・2b、堤長が270b。貯水量は10万3500立方b。前刃金工法で堤体を補強する他、緊急放流施設を新設する。総事業費は4億7000万円を想定している。内訳は工事費が4億3000万円、用地補償費が1000万円、設計委託費などその他の費用が3000万円。工期は堤体工が19〜22年度の4カ年、洪水吐工が20〜21年度の2カ年を見込んでいる。
本地新池は、堤体の余裕高不足、洪水吐の能力不足が課題となっている。そこで、堤体と洪水吐を改修することにした。同池の規模は、堤高が5・8b、堤長が155・9b。貯水量は6万立方b。前刃金工法で堤体を改修し、取水施設は斜樋をつくり直す。総事業費は2億3000万円を見込んでいる。内訳は工事費が2億1000万円、設計委託費などその他の費用が2000万円。18年度に実施設計を行い、19年度から工事を進める。工期は堤体工が19〜21年度の3カ年、洪水吐工が20年度の1カ年を予定している。
落洞池は、堤体から漏水しており、決壊の恐れがある。また、取水施設はため池栓となっているため、操作性に劣り、老朽化により取水能力も不足している。そこで、堤体と取水施設を改修する。同池の規模は、堤高が6b、堤長が57b。貯水量は6000立方b。堤体を前刃金工法で改修する。また、老朽化した斜樋を改修する。総事業費は1億2000万円を見込む。内訳は工事費が1億1000万円、設計委託費などその他の費用が1000万円。18年度に実施設計を行い、19年度に着工する。堤体工は19〜20年度、取水施設工は19年度で進める計画だ。
大堤池は、堤体からの漏水、余裕高不足、洪水吐の能力不足により決壊の恐れがある。また、取水施設はため池栓となっているため操作性に劣り、老朽化により取水能力が不足している。そのため、堤体と取水施設を改修する。同池の規模は、堤高が6・3b、堤長が60・6b。貯水量は4000立方b。前刃金工法と押さえ盛土により改修する。また、取水施設の斜樋の他、能力不足の洪水吐も改修する。総事業費は1億1000万円を想定している。内訳は工事費が1億円、設計委託費などその他の費用が1000万円。18年度に実施設計を行い、19年度から工事に入る。堤体工は19年度、洪水吐工と取水施設工は19〜20年度で整備する。
提供:建通新聞社