出水期を前に愛媛県水防協議会が15日に開かれ、河川・海岸整備推進の指針となる水防計画が審議され重要水防箇所が2017年度から40カ所増の367カ所、総延長は137b減の15万6146bとなった。重要水防箇所は洪水などに際して水防上特に注意を要する箇所を明示。また重要水防箇所のうち、既に護岸堤防などが破損している、または護岸・堤防などの施設が老朽化し、警戒水位までに決壊が予想される箇所を「特に危険な箇所」とし、25カ所増え87カ所、1840b増の延長1万3397bとなった。
17年度からの増加要因は、17年9月の台風18号に伴う豪雨で国土交通省が管理する重信川で被災箇所が確認されたことが大きい。
県内の重要水防箇所の河川と海岸の内訳は河川が341カ所、延長14万2727b。海岸が26カ所、延長1万3419b。特に危険な箇所は全て河川となっている。
1995年度からの推移では、河川・海岸改修の促進などにより重要水防箇所は151カ所減少、29年間で約14万4000b減少。特に危険な箇所では、95年度比で45カ所減少、29年間で約2万2000b減少した。
また協議会では、17年度から重要水防箇所が大きく解消された事例として、内平ケ谷川(宇和島市)の広域河川改修事業が紹介され、重要水防箇所640bのうち河道断面拡大の改修により、280b解消されたことが報告された。
提供:建通新聞社