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建通新聞社四国
2018/05/22

【高知】高知県 治山工事の予定価格に積算ミス

 高知県林業振興・環境部は15日、4月10日に開札した中央東林業事務所発注の「小浜復旧治山工事」(香美市物部町)について、予定価格に積算ミスがあったと発表した。ミスがなければ契約した業者とは異なる落札者となる。
 治山林道課によると、同工事は3月23日に一般競争入札を公告し、4月10日に参加7者で開札した結果、2074万5000円で武政建設が落札、5月1日に契約を締結した。しかし8日に高知県建設業協会南国支部(西野精晃支部長)から適用単価についての問い合わせを受け、資材単価の一部に誤りがあり、入札結果に影響があったことが判明した。積算ミスがなければ予定価格・最低制限価格とも5000円高くなり、岡の内建設が落札者となる。
 同課の積算システムの基礎単価の一部は、積算資料電子版とWeb建設物価の価格情報により作成している。今回の工事で使用する硬質塩化ビニール管は、積算した2月時点で1月より単価が280円アップしていたが、システムに反映されなかったため、1月の単価のままで積算を行っていた。
 ミスの発生原因として同課は、担当者が単価を作成するための資料を印刷する際、硬質塩化ビニール管の単価が含まれたページが印刷できていなかったため、単価アップを認識できていなかったと説明。同課が管理し改定対象としている単価が、印刷された資料に全て記載されているかを確認できていなかったと説明した。なお14日までに西野支部長と全ての入札参加者に経緯を説明、謝罪している。
 今後の対応として、すでに交わされている工事請負契約は有効であり、現行契約を継続して工事を目指す。再発防止の取り組みとしては、毎月の単価の確認作業で使用する様式の見直し、チェック項目の追加や補助資料を作成し多角的なチェックができるような方法の改善、重点的にチェックする項目の役割分担化−などを示し、単価改定作業手順の明確化と確認作業の見直しを徹底するとした。

提供:建通新聞社