国土交通省高知河川国道事務所は、日下川と仁淀川をつなぐ新規放水路トンネルを建設するため、2017年度に発注した日下川(日高村)呑口側の本体工に続き、仁淀川(いの町)吐口側本体工の一般競争入札を8〜9月に公告する予定。年内の入札を目指す。50億円以上の工事規模でWTO案件となるため、単体企業または2者の共同体による参加申し込みとなる。段階選抜方式を採用する方針。
新規放水路トンネルは延長5130b、直径7bの馬てい型。17年度はこのうち呑口側からの延長2850b区間の本体工を発注し、鹿島が施工中。18年度は吐口側からの残り区間を発注する。呑口側からの工事と同様に、トンネルの途中に斜坑を掘り、そこから2方向に掘削を進め、工期を短縮させる。工期は26カ月で、20年度末の完成を目指す。吐口部はいの町大内にある南の谷排水機場の南側に建設する。
仁淀川の支川である日下川流域は、14年8月に相次いで襲来した台風による豪雨で、日高村中心部などが甚大な浸水被害を受けた。そのため既設の日下川放水路と派川日下川放水路の排水量が著しく超過し、仁淀川本川の水位上昇時に、本川との合流地点にある樋門が閉鎖しても安全に内水を流下できる新規放水路トンネルを建設する。設計はいであ四国支店(高知市)が担当。
提供:建通新聞社