東京都建設局は、時間雨量75_に対応するための河川整備として、目黒川流域の北沢川と烏山川、蛇崩川の3カ所、新河岸川・白子川で白子川に4カ所の調節池を新設する。北沢川は容量13万2000立方b、烏山川は同28万3000立方b、蛇崩川は同5万7000立方bの規模を想定。白子川では4カ所で計約52万立方bを計画している。公共用地を活用することを前提に、今後、施設数や配置場所など詳細を検討し、施設計画にまとめていく。いずれも河川整備計画の中に盛り込んだ。
目黒川は、世田谷区池尻3丁目から品川区東品川1丁目までの延長8`の2級河川。目黒川大橋上流部と、烏山川・北沢川・蛇崩川の支川3河川は暗渠化し、地上部を緑道としている。
局地的な集中豪雨などが発生しても洪水被害が発生しないよう、時間雨量75_に対応するための新たな施設整備として、北沢川と烏山川、蛇崩川に調節池を建設する。
北沢川では世田谷区池尻〜宮前橋間に容量13万2000立方b、烏山川では梶山橋〜若林橋間に28万3000立方b、蛇崩川では世田谷区上馬〜駒留橋間に5万7000立方bの規模の調節池を整備する。
また、既存の50_対応として、河口から大橋までの間(川幅25・4〜28・4b)で引き続き護岸整備と河床掘削を進める。親水性を高めるための方策についても検討する。
一方、荒川水系の新河岸川は、埼玉県の狭山丘陵を源流に、柳瀬川や黒目川、白子川などの支川と合流し、北区志茂で隅田川に合流する延長34・6`(うち都区間9・3`)の1級河川。白子川は、練馬区の大泉井頭公園を起点に、板橋区三園で新河岸川に合流する延長8・5`の1級河川。
白子川では、時間雨量75_対応として▽東埼橋付近(容量約12万7000立方b)▽別荘橋〜向下橋付近(同約8万3000立方b)▽比丘尼橋付近(同約3万8000立方b)▽火の橋〜七福橋付近(同約25万4000立方b)―の4カ所に調節池を新設する。また、新河岸川〜埼玉県施行区間と弥生橋〜前田橋を除く区間で、それぞれ護岸の築造や背面盛土、橋梁の架け替えなどを継続して進める。
新河岸川では調節池建設の予定はないが、隅田川合流部付近の右岸で、最大規模の地震が発生した際にも機能を保持し、津波による浸水を防ぐため、新たに防潮堤の耐震対策を実施する。京浜東北線との交差部付近や東北・上越新幹線交差部付近、志村橋付近、白子川合流部などで護岸・河床整備を継続して行う。
提供:建通新聞社