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日本工業経済新聞社(茨城)
2018/05/17

【茨城】桜川市の新庁舎中間報告まとまる/大和庁舎周辺で本庁舎方式

 桜川市の新庁舎建設について検討委員会の中間報告がまとまった。報告によると、新庁舎の建設位置は大和庁舎周辺の市有地(A1万5671・44u)とし、本庁舎方式で整備する。「ヤマザクラと市民の幸せが咲くまち/桜川」の実現に資する庁舎を目指す。また岩瀬地区と真壁地区に住民票の交付などの最小限のサービスを行う支所を設置する方針。今後、市長へ答申した上で、18年度中にも基本構想を策定する見通し。19年度にも基本計画に着手したい考えで、合併特例債の期限である25年度までの完成を目指す。
 現在の大和、岩瀬、真壁の3庁舎で老朽化の進行、耐震性能の不足、防災拠点機能の不足、分庁舎方式による庁舎機能の分散などの問題が起きていることから、市は新庁舎の建設を計画。耐震対策、防災拠点の整備、行政運営の合理化などを図る。
 対象施設は大和旧庁舎(1971年築、RC造2階建て、延べ1399・07u)、大和新庁舎(93年築、RC造3階建て、延べ1079・34u)、岩瀬第1庁舎(61年築、RC造地上2階地下1階建て、延べ1446・64u)、岩瀬第2庁舎(80年築、RC造地上3階地下1階建て、延べ2259・45u)、真壁庁舎(73年築、RC造3階建て、延べ3235・07u)。
 このうち大和新庁舎は新耐震基準で建設されているが、旧基準の他庁舎では耐震補強などの対策が未実施。2009〜10年度に実施した耐震診断では「耐震補強などの対策が必要」と診断されている。Is値については大和旧庁舎が0・44、岩瀬第1庁舎が0・65、岩瀬第2庁舎が0・75、真壁庁舎が0・5となった。
 新庁舎の基本理念としては市民の多様なニーズに対応した行政サービスの提供や効率的な行政運営、災害時の市民の安心・安全を確保する防災拠点の機能などを推進する上で、将来のまちづくりへの影響や今後の行政運営などを踏まえ、「ヤマザクラと市民の幸せが咲くまち/桜川」の実現に資する庁舎を目指す。
 基本方針では@防災拠点として機能する庁舎(災害対策本部機能)A市民サービスの向上を目指した庁舎(庁舎機能の集約、ユニバーサルデザイン)Bシンプルで機能性と経済性に優れた庁舎―を掲げる。
 建設位置は河川から離れており高台で地盤が強固、周辺の防災拠点となる施設と連携できること、市の中心に位置する地理的条件、他地区への行きやすさ、全て市有地による経済性などを理由に、大和庁舎周辺の市有地が選定された。
 大和庁舎周辺は市街化区域で、県道343号木崎雨引線沿いの高台に立地し、周辺河川からも離れている。敷地面積は1万5671・44u。防災拠点機能として大和体育館、大和中央公民館、大和中学校、大和運動場、桜川消防署大和分署などの施設が集まる。
 現時点の予定スケジュールによると、中間報告について6月14日まで意見公募を実施。結果を踏まえ、6月末ごろにも検討委員会を開催。その後、委員会を重ね、18年度に市長へ答申する予定。また同年度中にも基本構想を直営でまとめる。19年度にも基本計画を策定したい考え。合併特例債の期限である25年度までの完成を目指す。