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建通新聞社
2018/05/17

【大阪】日建連「週休2日へさらなる優遇措置を」

日本建設業連合会(日建連)と国土交通省近畿地方整備局、近畿圏の各府県・政令市、高速道路会社などの関係機関が一堂に会し、「2018年度公共工事の諸課題に関する意見交換会」が5月15日に大阪市内で開かれた。政府が推し進める働き方改革・担い手確保の実現に向け、週休2日への環境整備、適切な工期設定、改正品確法の的確な運用、業務の効率化、生産性の向上について意見を交わした。
 週休2日に関しては、建設企業の自助努力をさらに拡大するためのインセンティブ付与などの環境整備を、日建連側が要望。対して、整備局は「費用面では3月28日付の通知で『週休2日に取り組む工事では労務費・機械経費(賃料)・間接費(共通仮設費、現場管理費)で別途費用を計上すること』としている」などと答えた。
 適切な工期設定では、情報共有システム(ASP)を活用した工程の共同管理を全国に展開するように日建連が要請。整備局は「今後、ベンダーと調整し、中部地整と同等以上の機能を有したシステムを導入する」と回答。併せて、「運用後に機能の充実や使いやすさの改善を目的とした意見を伺いたい」と協力を求めた。
 生産性の向上では、整備局側から、小規模土工でICTを活用できるように1万立方b未満の掘削歩掛を新設し、ICT建機使用割合で設計変更できるよう改訂したことなどの説明があった。
 冒頭、宮本洋一・日建連副会長は、日建連の取り組みとして、昨年12月に策定した週休2日実現行動計画を紹介。「4月から『統一土曜閉所運動』に参加するなど会員各社は最大限の自助努力に取り組んでいる。一方で、受注者の努力だけでは解決できない事項も多い。コスト増への対応、建設企業へのインセンティブ付与といった面で発注者には理解をお願いしたい」とし、あいさつに代えた。
 意見交換後の総括では、池田豊人・近畿地方整備局長が「週休2日の実現に向けて、適切な工期設定と適切な設計変更が非常に重要だとあらためて認識した」と述べるとともに、「設計変更で概算金額を事前に提示する具体的手だてを検討したい」との考えを示した。