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建通新聞社
2018/05/16

【大阪】豊臣期石垣の公開施設工事に着手へ

大阪市は、大阪城の豊臣時代の石垣を公開する施設整備計画で、2018年度に本体工事に着手する予定だ。工事は建築・機械・電気に分離し、それぞれ第4四半期に発注、20年11月の完成を目指す。
 同施設は、大阪城本丸地下に眠る豊臣期の石垣を展示・公開するもので、地下階に石垣展示ホール、地上階にガイダンスルームを設置する。施設規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上1階建て延べ約790平方bを見込む。実施設計は安井建築設計事務所(大阪市中央区)が担当した。
 建設予定地は大阪城天守閣の南東側で、重要文化財の金蔵と旧帝国陸軍第四師団司令部庁舎に隣接した敷地。同地では、14年度に実施した発掘調査で、徳川期の「砂利敷きの通路跡」が発見された。このため、15年度に施設計画の見直しを行い、徳川期遺構の通路跡を現地に保存しながら、地下の豊臣期石垣を公開することとした。
 概算事業費は約10億円を想定。このうち5億円を豊臣石垣公開プロジェクト「太閤なにわの夢募金」で集め、残りを国の補助金で賄う計画。
 市では施設完成までの期限で、国内外の個人、法人、団体から寄付を募っている。募金額は今年1月末時点で約2億1800万円(5113件)となっており、目標に届かなかった場合の対応策も検討中としている。