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建通新聞社(東京)
2018/05/16

【東京】都 難病医療C、がん検査・治療Cの計画具体化へ

 東京都病院経営本部は、難病医療センターや外来がん検査・治療センターの新築に先立ち、多摩メディカル・キャンパスの基本計画作成業務を伊藤喜三郎建築研究所(豊島区)に委託した。隣接して新設する二つの施設の規模や部門配置とともに、福祉保健局が進めている同キャンパス内での施設整備とも整合させた事業計画や施工スケジュールなどを検討し、2021年度の整備着手に向けた条件を整える。
 多摩メディカル・キャンパス(府中市武蔵台2丁目)では、老朽化の著しかった府中病院を多摩総合医療センターとして改築するとともに、清瀬・八王子の小児病院と梅ケ丘病院を統合した小児総合医療センターを整備する事業を完了させ、現在は府中療育センターの改築工事を進めている。これに続き難病医療センターと外来がん検査・治療センターを新築する。
 難病医療センターは、老朽化した精神病院(府中市武蔵台2ノ6ノ1)を移転新築する形で整備する。既存建物の規模は鉄骨鉄筋コンクリート造10階建て延べ約2万3700平方b(216床)。脳神経内科・脳神経外科・神経小児科・神経眼科など10診療科を設け、脳神経難病医療センターとしての役割を担っているが、完成から35年以上が経過して建物・設備の老朽化が著しく、抜本的な対策が求められている。
 そこで、神経系以外の難病にも総合的に対応できる難病医療の拠点として、改築工事を進めている府中療育センターの北側(東側エリア)に移転する形で新たな病院を建設。キャンパスの難病機能を集約し、高度で先進的かつ専門的な医療を提供する。病床規模は300床程度を想定している。
 また、難病医療センターの隣接地には、既存のがん検診センター(地下1階地上3階建て延べ8740平方b)の精密検診部門を多摩総合医療センターに統合した上で、通院で実施できる検査・治療・相談支援施設として外来がん検査・治療センターを新設する。早期の段階のがんを発見・診断するための体制とともに、女性専用エリアを設けるなど女性が受診しやすい環境を整える考え。
 いずれの事業も、同キャンパス全体の再編整備計画や、西側エリアで実施する駐車場の増設や構内環境整備、災害用備蓄倉庫整備といった事業と整合させる必要があるため、キャンパス内で実施する機能再編や施設整備の動きを踏まえながら、具体的な建物配置や規模、工程、スケジュールなどを検討して基本計画としてまとめる。

提供:建通新聞社