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建通新聞社(神奈川)
2018/05/16

【神奈川】横浜市 新本牧ふ頭1期護岸を重力式の生物共生型で

 横浜市港湾局は新本牧ふ頭の整備で、1期地区の外周護岸を重力式の生物共生型とする前提で2018年内に標準断面を決める方針だ。パシフィックコンサルタンツ(横浜事務所、横浜市西区)に委託した基本設計で検討を進め、19年度以降の事業化に備える。
 新本牧ふ頭は本牧ふ頭D突堤(横浜市中区)の東方沖に位置する水深約19〜23bの公有水面を埋め立てて整備する。ケーソン式やセル式で総延長3400bの外周護岸と水深18b以上の岸壁800bを建設し、本牧ふ頭D突堤から続く約95f(1・2期地区)の埋め立てで▽ふ頭用地▽緑地▽交通機能(臨港道路)用地―を造成してロジスティクス機能やコンテナターミナルを配置する。その先には浚渫土砂や建設発生土などの海面処分用地48・5f(3期地区)も確保し、突端へ延長150bの防波堤を造る。平成30年代前半に工事着手し、おおむね20年程度で完成させる。
 国土交通省関東地方整備局とともに事業段階の環境影響評価手続き中で、17年10〜12月に方法書の縦覧・意見募集を終えた。これに続き公表する準備書の作成作業を進めている。
 市港湾局は17年度に開発エンジニアリング(横浜営業所、横浜市中区)への業務委託を通じ、1期地区の外海側に延長975・4b、内海側に同350・5bで計画する外周護岸の構造などを検討。その成果を踏まえ今回の基本設計では、外周護岸を重力式の生物共生型とする前提の下、外海側と内海側の標準断面を1断面ずつ作成する。4月13日の指名競争入札に1203万円で応札するなどしたパシフィックコンサルタンツを委託先に決めた。12月26日を期限に成果を納めてもらう。
 新本牧ふ頭の整備を巡っては、関東地整(横浜港湾空港技術調査事務所)も2期地区の外周などに設ける護岸約1500bと岸壁800bの基本設計を八千代エンジニヤリング(横浜センター、横浜市保土ケ谷区)で進めている。それぞれ重力式の構造を想定しつつ、岸壁については桟橋式も比較検討するなどして最適な断面を決める考え。こちらは8月31日が履行期限となっている。

提供:建通新聞社