秋田市スポーツ振興課が「八橋陸上競技場夜間照明等整備事業」として公募型プロポーザルで選定を進めていた同陸上競技場改修工事の最優秀提案者は、伊藤・佐々木・ヌノタニ・三光・コスモス特定建設工事JVに決まった。Jリーグのスタジアム基準だけでなく、「環境に配慮した施設にしたい」という観点から、多くの独自提案がされた点などが評価された。デザインビルド方式で進められる同改修工事は、来年1月31日までかけて整備される。
本県では現在、新しいスタジアム建設に向けた検討が進められており、当面の間はサッカーJ3・ブラウブリッツ秋田の本拠地として八橋運動公園陸上競技場を使用、市はJ2昇格条件をクリアするために必要な改修工事を、来年2月の2019シーズンに間に合うよう実施する。
八橋陸上競技場の改修工事には、最優秀提案の伊藤JVを含め5JVが参加表明を提出。先月12日の第1次審査ですべてのJVが2次審査に進み、今月9日にプレゼンテーションおよびヒアリングが行われた。
審査は技術点と価格点による総合評価。技術提案では◇事業実施体制 ◇適切な工程計画 ◇円滑な競技運営(主要機器の概要など)◇ランニングコスト削減に対する創意工夫 ◇保守管理に対する配慮 ◇幅広い利用者に対する配慮 ◇環境に対する配慮 ◇概算見積金額の提案―を求め、Jリーグ基準を満たすことを最優先に、円滑な競技運営に対する配慮などについて配点を高くした。
最優秀提案は総合評価点が116.73点(技術評価点87.6点、価格評価点29.13点)、次点は同115.31点(85.6点、29.71点)、3位は114.09点(86.4点、27.69点)、4位は110.95点(83.2点、27.75点)、5位は110.4点(80.4点、30点)で、市は「近差だった」としている。
伊藤JVの提案はスタジアム基準だけでなく、地域の周辺住宅などへの環境に配慮した独自提案があったほか、事業の確実な実施に必要な体制が構築されている点なども高く評価された。
今回の改修工事では、受変電設備改修、照明設備設置、大型映像装置設置、大型映像装置操作室改修、ドーピングコントロール室改修、サッカーゴール更新、スタジアムロッカー設置、トイレ改修、防音壁設置の各工事を来年1月31日の工期で整備する。同案件は今後、市議会6月定例会での契約承認を経て設計・工事に着手する。
提供:秋田建設工業新聞社