焼津市は、建設事業を進めている市役所新庁舎の基本設計を明らかにした。構造計画では、8階建て延べ1万5000平方b程度とし、躯体は鉄骨造と鉄骨鉄筋コンクリート造を組み合わせる。事務室をはじめとする内部は、ゆとりのある天井高を確保し、落下危険の無いプレキャスト・プレストレストコンクリート床版を使用する。2階以上の上部は免震構造にして耐震性を確保する他、1階部分は柱サイズを小さくして有効空間を確保する。
大規模地震に対応するための防災計画では、2階のロビーや「(仮称)海街テラス」などに、周辺住民や来庁者など500人程度の避難を可能とするスペースを整備する。避難スペース整備の他、4階の会議室を災害対策室として運用し、防災対策本部を置く消防防災センターとの連携を図る他、最上階には受電設備や非常用発電機などの電気設備を設置し、保安性を確保する。
環境計画では、屋上に太陽光発電パネルを設置、井水を空調の熱源水やトイレの洗浄水、緑地への散水に使用する。全館で発光ダイオード(LED)照明、高効率変圧器、高効率モーターなどを採用し、省エネルギー化を目指す。
他にも、多目的トイレを各階に設置、待合スペースの隣接にキッズスペースの確保、出入り口に車いす用駐車場を設置するなど、ユニバーサルデザインに配慮した計画となる。
2019年度から工事着手し、21年度の開庁を目指す。現庁舎の解体は21年度、立体駐車場工事を21年度から22年度にかけて計画している。
立体駐車場は鉄骨造4階建て延べ5000平方b程度で、約220台を収容する。場所は本町2ノ16ノ32、敷地面積は約7000平方b。概算事業費は約81億円を見込む。
実施設計は19年3月8日までの納期で、基本設計と同様に佐藤総合計画中部事務所(名古屋市中区)が担当している。
提供:建通新聞社
(2018/5/14)
建通新聞社 静岡支社